なにかに思い悩んでいるとき、心が弱くなったと感じるとき、最終的にたどり着くワードはこの自己肯定感だと思います。
『自分はこのままでいい。』、『このままが自分なんだ。』と今の自分を肯定する気持ちですね。
心を軽くする手段として自己肯定感を高めればいいとよく書かれています。
弱っている心の切り札ともよべるものです。
どんな悩み事も、この自己肯定感さえ高ければ解決します。
逆に今悩んでいるのは、この自己肯定感が低くなっているから悩んでいるんです。
この自己肯定感を高めることができれば心の負担は軽くなるのですが、、、
自己肯定感を高めることはめちゃくちゃ難しい!!
深く思い悩んで、心が弱っているときには一番難しいことだと思います。
本などを見ると簡単そうに書いているけど、書いている内容を実践するのは、今のあなたには何よりも難しいことなんですね。
だって、
それができていたら心がここまで弱っていないから。
それができなくなってしまったからこそ、こんなにも疲れているのだから。
自己肯定感を高めようとして日々奮闘している人や、思うような結果がでず挫折してしまう人も多いと思います。
教えられたとおりにがんばっていても、些細なことで自己肯定感が崩れていきます。
自己肯定感を高める方法は積み木を一つ一つ積み上げていく作業のようなものですが、それがかなり難しいです。
まずね、安定した台の上に積み上げることができないんですね。自己肯定感が低くなっているときは土台から不安定なんです。プールに浮き輪を浮かべて、その浮き輪の上に積み上げていくようなものなんです。少ししか積み上げらないし、積み上げてもすぐに崩れてしまいます。
難易度マックスです。
それでもがんばって積み上げていきます。
何回も、何十回も、何百回も積み上げることをしていくうちに、コツのようなものがつかめてきます。いままでにない高さにまで積み上げることに成功します。
そこで浮かべ続けられていたらいいのですが、自己肯定感って厄介なんですよね。
プールに悪ガキが飛び込むんです。ドバーン!!
外部から邪魔をされるんです。
せっかく苦労して高く積み上げられたのに、波が来て崩れてしまうんですね。
一瞬で。
無残にも。
あんなにも苦労して積み上げたのに。
ここでもう無理だと投げ出してしまう人も多いんです。
ドミノのほうが想像つきやすいですかね?何時間も時間をかけて1000個のドミノを並べていきます。神経をすり減らして作業します。970個目を置きました。作業中にドミノにあたってしまい、倒れてしまいます。
全部。
何時間もかけて作ったのに。
あと30個で完成だったのに。
それでもあなたは、また一から並べることができますか?
この『ふりだしに戻る』って結構えげつなく心をえぐるんですよね。すごろくにも必ずと言っていいほどついていますが、現実だとダメージは大きいです。1回や2回なら『またやろう!』と自分に活を入れることもできますが、10回目、あなたは『またやろう!』という気持ちを保てますか?
自己肯定感って一度なくしてしまうと取り戻すのはかなり難しいです。
「簡単にできる」とうたっている人もいますが、そういう人はそもそも自己肯定感が崩れていなかっただけです。
100個あった積み木の上から2個がチョロット落ちただけです。安定している土台から少し落ちてしまっただけです。98個の土台がしっかりしているのですぐに積みなおせます。
根元部分から崩れてしまった人はなかなか取り戻せません。積み上げるのには時間がかかるし、作業中に何回も崩れてしまいます。
あなたがいくらやっても効果がないと感じているのは、そういうことだと思います。
『転んで膝から血が出た。バンドエイドを貼っとけば治る。』と解決策を提示してくれるのですが、あなたの場合は『車にひかれた。バンドエイドで治そう!』状態なんです。
どれだけ難しくて時間がかかるかわかるでしょう?
心が弱った状態で自己肯定感を高めようと思っても、なかなかうまくいかないんです。
それどころか『自己肯定感でさえ高めることができないのか。』と自分が情けなくなるんです。自己否定感が高くなってしまいます。
心が弱った状態でさらに自分を痛めつけてしまうんです。
『自己肯定感を持つなんて自分には無理だ。』と落ち込んでしまうんです。『自己肯定感なんて一生持てない。』と思ってしまいます。
これは共感してくれる人が多いと思うのですが、
自己肯定感を高めようと悩んでいる人は『強かったころの自分に戻りたい。』、『あの頃の自分を取り戻したい。』と思っていませんか?
『昔の強かった自分に戻りたい!!』
・・・
どうしてなんでしょうか??
自己肯定感を持っていたからなんです。
人は誰もが自己肯定感を生まれてきます。自己肯定感の高い低いは個人差がありますが、最初は誰もが自己肯定感を持って生まれます。
そのまま自己肯定感が崩れることがなく生きていけたら幸せなのですが、なんらかのきっかけで自己肯定感が崩れてしまうことがあります。
今の自分ではダメだ。
もっと自分がしっかりしていたら。
こんなことになってしまったのは自分のせいだ。
などを考えてしまったとき、自己肯定感が弱くなってしまいます。
昔の強かった自分は、自己肯定感が今ほど弱っていなかった自分なんですね。
では、昔の強かったあなたに質問です。
自己肯定感、意識したことあったでしょうか??
自己肯定感なんて言葉使ったことあったでしょうか??
・・・
・・・
自分は自分でいいなんて、肯定するまでもない当たり前のことだったんですよね。持っているものを理解し、ないものを理解していた。
持っているのが当たり前で、ないのが当たり前。ただの事実として認識していたと思います。
心が弱る前の自分は、自己肯定感なんて意識するまでもなかった当たり前のことなんですね。
昔のあなたは自己肯定感なんて当たり前に持っていたんです。
それを思い出してみましょう?
今から一から自己肯定感を作っていくのは大変です。神経を使って取り組んでもなかなか効果は表れません。
『自己肯定感?なにそれ?おいしいの?』状態では、なかなか自己肯定感を高めることはできません。
土台から作っていきましょう。水の上ではなく、安定した机の上で積み木を並べていきましょう。
強かったころの自分、思い出してみてください。昔の自分ならどんな反応をしていたか、想像してみてください。
じっくり、ゆっくり、具体的に、しっかりと、想像してみてください。
・・・
・・・
できましたか?
今のあなたの反応と結構違っていませんか?
周りのこと、そんなに気にしていましたか?
世界なんてあなたのモノではありませんでしたか?
能力的には今のあなたのほうが、むかしのあなたより優れているかもしれません。ですが自己肯定感だけは、昔のあなたのほうが今のあなたより優れていたはずです。
昔のあなたでさえ自己肯定感を持っていたんです。
今のあなたは悩んで、苦しんで、もがいて、あの頃と比べて信じられないくらい人間として成長していませんか?
少しずつ、少しずつ、思い出していきましょう。
昔の強かったあなたを。
心が弱った状態で自己肯定感を高めるのは難しくて当たり前です。そんなにすぐ治るほど簡単な症状ではありません。
ですが、昔のあなたでさえ自己肯定感は持てていました。
今のあなたなら、自暴自棄にならなければ必ず、自己肯定感を取り戻すことができます。
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
関連記事(一部広告):
自分を受け入れるには?自己肯定感を高めて楽しく生きる方法!