期待に応え続けるのに疲れてしまったら

人から何かを期待されるときって嬉しくなりますよね。

相手が自分を頼ってくれていることがわかり、この人に認められているんだという安心感を得られます。

相手の期待が大きければ大きいほど、達成困難な期待をされればされるほど、自分のことを頼ってくれていることになります。相手の期待に応えてあげたいとやる気になります。




期待に応えると相手も「あなたに期待して正解だった。」と喜んでくれると思います。

好きな相手はもちろん嫌いな相手にもそういった風に喜んでもらえたのなら『ああ、よかったー。』と心が温かくなると思います。

相手の期待に応えることができた達成感は大きいものです。

 

期待してくれる相手がいる、相手から必要とされているというのは嬉しいものです。

自分のことを認めてくれている相手がいるのですから、『自分は一人ぼっちだ。』と孤独感に襲われることも少なくなります。

 

ただね、一つだけ注意してください。

 

それは・・・

 

期待に応えすぎないこと。

 

ここをしっかりと守らないと、相手の期待がプレッシャーに豹変します。

 

いくら期待をされても応えられないときはあります。

 

「君ならできる。任せた。」と言われても、能力的にできないこともあるでしょう?

「付き合ってほしい。」と告白されても、好きじゃない人とは付き合えないでしょう?

「お金を貸してほしい。」とねだられても、お金を持っていないと貸せないでしょう?

 

期待に応えるにしても限度・許容量があります。その許容量を超えてしまう期待に応えることが負担になります。

期待に応えるのにあなたが無理をしている状態になります。期待に応え続けること楽しいことではなく、しんどいことになってしまいます。

 

期待に応えることができない自分無力感を抱くかもしれませんし、そんな要求してくる相手に苛立ちを覚えるかもしれません。そして、そんなことを思う自分に嫌気がさすかもしれません。

 

 

・・・でもそれって当たり前じゃないですか?

 

だって無理をして期待に応えていたのだから。無理をしていたのだからいずれ限界が来ます。無理をしていたのだからそんな期待をしてくる相手に言いたいこともあるでしょう。自分に嫌気がすると思わなくていいです。

ごく普通のことです。

 

期待に応え続けていくのはとてもしんどいことです。

期待に応え続けていくうちに相手の要求も強くなっていきます。

できる人とみなされます。無茶振りも増えていきます。

 

無茶振りなのでもちろん、応えるのは難しいです。だけどあなたはがんばってその無茶振りに応えてしまいます。

 

 

一度無茶振りに応えてしまうと、それが相手の新たな判断基準になります。

 

 

できる人とみなされているので、このレベルの要求はあなたなら応えてくれて当然となっています。

できて当たり前、できなかったら何故しないんだと責められます。




仕事関係で多いですかね?

たくさん仕事を押し付けてくる上司の仕事をこなしていたら、どんどんどんどん「あれもしてくれ。これもしてくれ。」と渡してくる仕事が多くなり、どこから手をつければいいかわからないほど仕事が溜まってしまう。

 

あれも上司の期待に応え続けているってことなんですよ。こいつならこのぐらいのことはこなせると思って仕事を押し付けられて、一生懸命やっても「よくやった。」で終わり。できなければ「なにをさぼっているんだ。」と注意される。

 

できて当たり前だと思われています。

 

正直やってられないですよ。

 

 

期待をかけてくるなら、その期待に応えるためにこっちが一生懸命やっているということは理解しておいてほしいものです。

 

でもね、これになかなか気づいてくれないんです。

だって、誰もあなたがそこまで無理をしていると思っていないのだから。限界ギリギリだとは思っていないんですね。

本当に限界ならあなたのほうからなんらかのアクションがあると思っているから。自分ならそこまでやらないから、あなたがそこまでやってくれているとは思えないんです。

思えないというか思いもしないんです。

 

期待に応え続けていたら遅かれ早かれ、いずれはこの状態に陥ります。

そして、人の期待に応えてあげたいと思っている人は、この状態でも無理をして期待に応え続けようとします。

 

期待してくれたら応えてあげたいと思うのは当然です。友人に期待されたら、恋人に期待されたら、家族に期待されたら、・・・、期待されたら応えてあげたいと思うのは当然なんです。

期待してくれているのに期待に応えなかったら、相手を裏切ってしまった気分にもなってしまいます。

 

だからがんばりたいんですよね?

でもがんばれないから悩んでいる。

 

 

そんなあなたに一言・・・

あなた、もう十分がんばりすぎていますよ。

 

 

あなたができないんじゃありません。

 

あなたがやりすぎているんです。

 

 

他の人ならとっくに投げ出していることを、あなたは投げ出さずに今もがんばっているんです。

こんなにも悩んでいるのはその証拠です。

期待に応えられないと自分を責めないでください。

 

あなたが今悩んでいるのは、あなたがダメな人だから悩んでいるのではありません。

 

あなたがそこまでできるすごい人だからこんなにも悩んでいるんです。

 

期待に応えないというのは勇気が必要です。期待に応えてあげたいという思いが大きければ大きいほど、強い勇気が必要になります。

客観的にみると今のあなたはとっくに限界を超えています。

がんばる、あきらめるはあなたの自由ですが、どうか、あなたの心に優しい選択をしていただけたらと思います。

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

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