孤独感という言葉は説明不要だと思いますが、念のため、『自分には誰もいない。自分はひとりぼっちだ。』と思う気持ち、感覚ですね。
軽い孤独感なら誰しも経験したことがあるんじゃないんですか?
全然知り合いのいない場所に一人で行って、周りは楽しそうにお話しているのに、自分は誰とも話ができずひとりポツーンと孤立している状態。そんな経験はありませんか?
暗い気分にもなるし、あまり気持ちのいいものではありませんよね?
なんで孤独感なんてものを感じてしまうのでしょう??
誰とでもすぐに親しくなる、自分から見たら太陽のような人なら、こんな感情を味わうことがないのだろうとうらやましくも思ったりしますが、実は、あなたから見て太陽のような性格の人でも孤独感に陥ってしまうことがあるんです。
それは、
・・・
家でひとりでいるとき
・・・
ではありません。
みんなと仲良く楽しそうに会話をしているときです。
『えっ!?』と思いません?
もちろん家でひとりでいるときにも孤独感を感じてしまうこともあるでしょうが、周囲と仲良く話をしているときの方が孤独感を感じる割合が多いと思います。
あんなに仲良くみんなと話をしていて、それこそグループの中心的な存在なのに、自分はひとりぼっちだと感じている。
意外ですよね?
全員が孤独感を感じているかといったらそんなことはなく、見た目通りの人が大半だと思います。ですが、太陽のように見える人の一部は、あなたから見て太陽をポカポカと照らしていると感じている瞬間に孤独感を感じているんです。
それはなぜでしょう??
それは・・・
自分の本音を見せていないから。
上辺の付き合いをし、本当の自分を見せていないからです。
人一倍臆病なんですよね。『本当の自分を見せるとこいつらは離れていく。幻滅されるかもしれない。だから誰にでも好かれる自分を演じよう。』と思い交流している。その結果、皆から好かれ慕われる人間になります。
自分にとって期待通りの大満足の結果です。
大満足の自分になり、その状態がしばらく続きます。楽しく会話をし、お互い遠慮のない人間関係が築けるようになりました。周囲とも仲良くできています。
ですがある日、違和感を感じるんです。
『あれっ、なんでこんな返答をしたんだろう。』と。
自分の感情ではなく周囲の反応がよくなるように言動をしているので、やはり本当の自分と誤差がでてしまうんですね。
大きな誤差なら『いや、自分は』と自分の感情を優先させると思いますが、些細な誤差なら『よし。そうしよう。』と周囲の反応がよくなる方を選びます。
些細な誤差なので1回や2回では違和感を感じることもなく、自分も満足なんですよね。ですが、10回、20回、100回、200回と積み重なったらどうでしょう?
・・・
ちりも積もればなんとやら・・・ですよね。
そしてある日、ふと思うんです。
『こんなのは自分じゃない!』と。
爆発すると言った方が正確ですかね?少しずつでも我慢してきたから、あるとき自分の我慢の許容量を超えてしまうんです。風船が破裂するイメージですね。そうなると強い孤独感に襲われます。
自分の周囲が求めているのは自分そのものではなく、自分が演じている自分なんです。極論を言えばあなたではなく他人なんです。
だから、どれだけ笑顔で交流し、笑いあい、慕われていても思うんです。『誰も本当の自分を知ってくれない。』、『自分はひとりぼっちの存在だ。』と。周囲との温度差を感じてしまうんです。
孤独感を感じたくないから人が多いところにいるのに、交流すればするほど孤独感が強くなるんです。
本当の自分ではないから。
自分から誰にも言われていないのに勝手に良い自分を演じているのに、『誰も自分のことをわかってくれない。』と嘆くんです。周囲からしたら「無茶言うな!」ですよね。でも気持ちはわかります。
誰にでも多少はあることだと思うんですよ。等身大の自分より少し良い自分を演じようとすることは。
部活動の先輩に対して弟と同じように扱う人はいないですよね?
結婚の許可をもらいに相手の両親に初めて会うのに、自分の親と同じように接する人いませんよね?
これと同じことだと思いますし、そうしないといけないときが人間にはあると思うのですが、あまりにもそれがひどいと『誰も本当の自分を理解してくれない。』と思ってしまうんですね。
自分はひとりぼっちの存在だ=孤独感に陥ってしまうんです。
そう、孤独感とは実際の人数ではないんです。
友達が100人いようと、誰も理解してくれないと思っていれば孤独感がでてきます。
友達が1人しかいなくても、この人は自分のことをよくわかってくれていると思っていれば孤独感はないんです。
実際の数ではなく心の問題なんです。
とはいえ、理解者を増やそうとするのも難しいんですよね。10回や20回なら修正もできると思いますが、100回、200回、1000回、2000回とその対応をしてきた相手には難しいものがあります。
はっきり言って疲れるんです。
習慣とは怖いもので、その相手とは本当の自分で接するより、ほんの少しいい自分で接する方が自分も楽なんですね。
社長に「いまから私には敬語を使うな。タメ口で話せ。」と言われても、入社して1週間の新人職員ならともかく、30年敬語で接してきた相手にタメ口ってすぐには無理ですよね?
ですから、いきなり変えようと思っても難しいんです。
少しずつ、少しずつ、カメの歩みのように慌てず、ゆっくりと変えていただけたらと思います。
最後に、あなたが本当の自分をわかってくれないと悩んでいる相手は、ほんとはあなたが本当の自分をわかってほしい、知ってほしいと思っている相手なんです。
臆病なあなたが自分のことをわかってもらいたいと思うほど、あなたにとって大切な相手なんですよ。そのことは覚えておいてくださいね。
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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