障害を受け入れられない情けない自分。どうして立ち上がれないんだろう?

前回『当たり前の生活が一変。障害を受け入れる過程。』で障害の受け入れ方についていて書きましたが、障害を受け入れるのは簡単なことではありません。どうしても過去の自分、元気だった自分が頭をよぎってしまうことがあります。

何年たっても心が晴れずに、このまま終わっていくのかと思ってしまう人もいます。

もう吹っ切れたと思っていても、なにかの拍子で突然思い出し、悲しみにくれてしまうこともあります。

 

障害を受け入れるのは本当に難しいです。





自分と同世代はバリバリ現役で働いて、走り回って、生き生きしているのに、こっちは介助をしてもらわないと満足に外出もできない。

一人でできて当然だと思っていたこともできなくなり、家族の負担になっている。「気にするな。」と優しく接してくれるけど、重荷になっているだけなんじゃないか?家族がいるときは明るく気丈に振る舞うけど、一人になると涙が止まらない。

 

『どうして自分が・・・?』考えても無駄なことだとわかっているのに、考えずにはいられない。

 

いくら涙を流しても枯れてくれません。

『こんな状態で生きながらえるより、いっそのこと死んでしまいたい。』

こんなことを考えてしまう自分が、ひどく醜い人間に思えてしまう。

 

いつまでもクヨクヨしていたって仕方がないことはわかってる。

自分よりもっとつらい体験をしている人でも、立ち直って前に進んでいるのもわかっている。

甘えているだけなのかもしれない。

みんな立派に克服して前に進んでいるのに、自分は受け入れることもできずにただ立ち止まっているだけ。

 

 

でも、どうしても『なぜ?』、『どうして?』が消えない。

 

 

前になかなか進めない。

 

悩んで泣いている間に時間だけが過ぎていく。

 

 

このままではいけないと思い行動しようとするも、周りの視線が気になる。好奇の目で見られ、経緯を話すと同情されます。

そのたびに惨めな思いをしてしまいます。

外出が嫌で引きこもってしまうこともあります。

 

 

そのときはいくらでも引きこもっていたらいいと思います。別に慌てる必要はないです。気が済むまで立ち止まっていたらいいと思うんです。時間を無駄にしていると感じるかもしれませんが、そんなことはないです。

 

その時間こそが前に進むために必要な時間なんです。





・・・
ただ、周りがそれを許してくれないこともあります。

 

受け入れるまでに時間がかかりすぎてしまうと、あなたにとって親しい人、家族や親友から「何年前のことだと思ってる!いつまでも引きずるな!」、「ちゃんとがんばれよぉー!みんな乗り越えているだろ!?」といった言葉が出るときがあります。

 

この言葉ってつらいんですよね。

 

自分が誰よりもわかっていることだから。

 

大切な人たちからそんなことを言われてしまうと、わかってくれないという孤独感を感じてしまいます。

 

その後少し冷静になると、自分を心配して言ってくれているんだとわかります。

そしてその想いに応えられない自分が情けなくなってしまいます。

 

心が軽くなるどころか、プレッシャーでさらに重くなってしまいます。

 

 

でもね、これって実はあなたのためじゃないんです。

 

このままではあなたがダメになってしまうと思って相手は言ってくれているんですが、本当の心はそうではないんです。下を向いているあなたをこれ以上見たくない、苦しいという相手の勝手な願望なんです。

 

あなたを思ってではありません。

 

相手は自分を助けてほしくて言っているんです。

 

 

そこまで相手が苦しんでしまうのは、あなたのことがすごく大切だからなんですけどね。他人なら放置もできますが、あなたは大切な人なんです。

相手もあなたが泣くたびに自分の無力さを痛感するのだと思います。

もしかしたらあなた以上に苦しんでいるかもしれません。一緒に苦しんでいるからあなたに助けてほしいという思いがあふれてくるんです。

 

相手からのSOSなんです。

 

でも、このSOSは無視していいんです。非情かもしれませんが、あなたは重体なんです。

 

あなたには他人を助ける余裕はないんです。

今は自分のことだけを考えるようにしましょう。

 

それが結果として相手を一番早く救える方法になります。

 

前に進めない自分を許してあげてください。

自分だけが不幸だと思っている自分を許してあげてください。

大げさかもしれない自分を許してあげてください。

 

 

そこまで苦しんでいるあなたが動けないのは、それだけ重体だからです。甘えでも大げさでもありません。

 

じっと立ち止まっているのって、はたから見ている以上に楽なことではありません。意外としんどいんです。むしろゆっくりでも進む方が楽なんです。

でもあなたがそれをしないのはできないからです。

しないんじゃありません。できないんです。

 

熱が38度のときって気合を入れたら動けると思います。普段と同じ生活をしようと思えばできます。
でも熱が40度あったらどうでしょう?気合がどうのこうのの問題じゃないと思います。

もし40度の熱があって普通に生活をしている人がいたら、「すぐに病院に行け!」、「大人しく寝ていろ!」と言うでしょう?「ちょっと肩でも揉んでくれよ。」なんて言わないでしょう?

 

だからあなたは大人しく安静にしていたらいいんです。

 

周りに悪いなと思う必要はありません。

 

 

40度の熱で「掃除機かけるね。」と動き回れてもいい迷惑です。大人しくしていてください。

 

障害を受け入れることができないと悩まれている人は、今は受け入れる必要はありません。

 

『5年も前なのに・・・』

違います。

まだ5年しか経っていないんです。

 

そんなに自分をいじめないでください。

あなたは怠けているわけではありません。

あなたはもう一生懸命がんばっています。

身体に鞭を打って走っています。

 

どうか、今、がんばっているあなたを、これ以上責めないであげてくれませんか?

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

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