暴力をふるわれても構わない。私は必要とされている。

暴力をふるってくる相手との関係を続けている人はいませんか?

恋人であったり、配偶者であったり、両親であったり、友人であったりと対象相手はさまざまですが、なかなかその関係を断ち切るのは難しいことでもあります。

特に両親については、幼い子に、暴力をふるってくる両親から離れなさいと忠告しても、自力では不可能でしょう。周りの大人が動いて切り離さないと、その子が両親から逃れることは無理です。




では、あなたはどうでしょうか?

 

あなたは自力で抜け出すことが不可能なのでしょうか?

 

 

配偶者からの暴力で子どもが幼い時は、難しいかもしれませんね。『いま離婚してしまったらこの子が困る。』と。でも、その暴力の矛先があなただけでなく、あなたの大切なお子さんにまで向くかもしれませんよ?

 

恋人いない歴=年齢の自分にやっとできた恋人、『この恋を逃したら次なんて考えられない。これが最後のチャンスなんだ。』、暴力をふるってくる相手と本当に結婚したいですか?

 

付き合いの長い友人でこれまで何度もピンチを救ってもらいました。『今まで自分のことをこんなにもよくしてくれていたんだ。多少のことには目をつぶろう。』、本当ですか?

 

 

暴力って、どんな理由があっても許されないと思うんです。

 

 

相手を傷つけるんだから。身体の暴力もそうですし、心の暴力も。

気付かないうちに相手を傷つけるのは仕方ないと思うんです。

でも、それを相手を傷つけてやろうと意思をもって行う暴力は、絶対にしてはいけないことだと思うんです。

 

皆さん、その絶対にしてはいけないことを相手からされていませんか?

 

 

暴力をふるわれることは誰だって嫌なことだと思うんです。暴力をふるわれて『うれしい!今日も私に暴力をふるってくれた。』・・・と思える人は稀ですよね?

 

でも嫌だ嫌だと思っていたらやってられないですよね?

暴力から簡単に逃げられる環境なら別ですが、暴力から抜け出せない環境なら嫌だ嫌だと思っていたら苦しいです。心が壊れてしまいます。そこで心は心の救済手段に移ります。

 

それは・・・

 

『暴力をふるってくるのは私のことが必要だから。私しか受け入れてくれる相手がいないから甘えているんだ。』

 

暴力をふるわれることに正当な理由をつけます。

 

 

この状態が続いてしまうと正直ピンチです。

 

なぜかというと、、、

相手の行為がエスカレートしてくるから。

 

 

暴力をふるわれることに正当な理由を考えることで、その暴力に耐えることができます。

 

しかし、その耐えてしまうことも問題になるんです。

 

 

それは・・・
『あっ、このぐらいならやっても平気なんだ。』と相手が思ってしまいます。

実際はそんなことはないのですが、相手に勘違いをさせてしまうんです。

 

あなたは相手の怒りを発散させる格好の的になってしまうんです。そして相手の正常な判断も奪います。

行為がだんだんだんだんエスカレートします。その行為が行きついた先が【虐待死】です。ニュースで「殺す気はなかった。」とコメントを聞きますが、たまにおかしいときがありませんか?『いや、完全に殺しにいってるだろ。そんなことをしたら死ぬことくらいわかるだろ。』と思ったこと、一度はありませんか?

 

あなたは心の救済手段として暴力の正当化をするんですが、それをしてしまうと相手の判断基準を狂わせてしまいます。

このぐらいのことをしていい、ここまでしてはいけないの境界線が慣れによって歪んでしまうんです。

 

 

ここまでくるとお互いが正しい判断ができない状態なんです。

依存している状態です。

 

・・・

・・・

どちらが依存しているかわかりますか??

 

 

相手があなたに依存しているのでしょうか?
『むしゃくしゃする。お前を殴って憂さを晴らしてやる。』?

あなたが相手に依存しているのでしょうか?
『暴力をふるってくるのは、それだけ私が大切だから。』?

 

 

どちらだと思いますか??




ええ。両方ともです。お互いがお互いに依存しているんです。この状態を共依存と言います。

相手は暴力をふるう相手としてあなたがいないと困りますし、あなたは暴力をふるわれて相手に必要とされないと困るのです。

 

めっちゃ複雑ですね。昼ドラみたいにドロドロです。でもこの状態に陥ってしまう人、意外と多いんです。

 

普通の感覚なら暴力をふるわれることは許せないと思うと思います。

でも依存状態までくると『その人が暴力をふるってくるのが私の存在理由。存在価値。』となります。

 

やりがいに変わるんです。

 

 

そして相手の行為がエスカレートし、あなたが怪我をしました。相手は必至で謝ってきました。「ごめん。ここまでやるつもりはなかったんだ。もう二度としない。本当にごめん。」と泣きながらあなたに謝ってきました。

 

そのとき、あなたは相手を許すことができますか??

 

・・・

・・・

簡単に許すことができます。

 

それどころか

『ああ、この人はこんなにも私のことを心配してくれていたんだ。冷たい態度も多かったけど、やっぱり私のことが大切だったんだ。』と感動すら覚えます。

 

そして繰り返します。

 

相手もあなたもさらにエスカレートして。

 

 

この暴力共依存状態から脱出するには、今の自分を客観的に見つめなおす必要があります。

自分は本当に冷静な判断ができているか、依存状態になっていないかと自分に語りかける必要があります。

 

この状態で客観的に自分を見つめなおすというのはかなり難しいです。

 

 

だって客観的に見つめなおしてしまったら、今までがんばってきた自分がバカみたいに思えてしまうから。

 

 

がんばってきたのに報われないんですね。それを否定したくて意地になってしまうんです。

『あの人には私が必要なんだから。』、『暴力をふるってくるのはあの人なりの不器用な愛情表現なんだ。』と自分に言い聞かせる気持ちがでてきます。この気持ちが客観視を難しくしてしまいます。

 

ですが、それを踏まえ上でもう一度自分の立場を客観的に見つめなおしてください。

見つめなおした上で幸せだという人はそのまま関係を続けていったらいいと思いますが、少しでも疑問が残った人は暴力から抜け出すことも視野に入れていただけたらと思います。

 

あなたが暴力を受ける必要はどこにもありません。価値のある人なんです。

自分の安売り、やめてみませんか?

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

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