助けたい症候群とは

このサイトを見る前にいくつかのサイトを見たなら『助けたい症候群』というワードを目にした方もいるのではないかと思います。

助けたい症候群、いってみれば助けたい病ですね。メシア症候群と呼ばれることもあります。

僕自身これにがっつりあてはまるので今回はこれについて説明します。




助けたい症候群は恋人間、夫婦間、親子間で主に起きる感情だと思います。

深い愛情に付き添うものです。

 

『この人には私がいないとダメだから・・・』

 

『もっとあなたの願いを聞いてあげたい。』

 

『僕以外に君を救える人はいないよ。』

 

といった感情です。

人間なら大なり小なり持っている感情だと思います。それ自体はすごくいいことだと思うんです。

相手のことを思いやれる優しい心、素晴らしいと思います。

 

 

ですが、なにか違和感がありませんか?

 

上記の例、もう一度読み返してください。

 

 

なんか・・・すごく上から目線じゃありませんか?

 

 

「あなたは私よりかわいそうな人間で、私が助けてあげないとあなたは幸せになれない。」と言っているように感じませんか?

 

もちろんこの助けたい症候群は相手を思いやることができる優しい人がかかります。

思いやりが原動力なのでいいことだと思うのですが、この助けたい症候群というのはクセモノで続けていくうちに

 

助けたい症候群から【助けないといけない症候群】に、

 

助けないといけない症候群から【自分にしか助けられないんだ症候群】

 

パワーアップします。

 

 

以前助けたのだから今回も助けなきゃと使命感がでてきます。

 

ひどい言い方をするなら洗脳・呪いですね。

 

 

それこそ相手を助けなければと必死で、場合によっては死に物狂いで行動します。

そうなるとほんとに自分のことを無視してでも相手を助けようとするんです。

 

相手がお金に困っていると聞けば、自分は欲しい物を我慢して、節約して、最悪借金までしても相手を助けようとします。

相手の望みが叶うなら自分の生活を壊してでも助けようとします。

 

 

自分もそれで傷ついてるのに、それに気付かないふりをして。

心を痛めてまで。





他者から見たら車にひかれて血まみれの人が、こけて膝を擦りむいた人に「大丈夫ですか!?痛くないですか!?動かないで!早く救急車を!」状態にさえなります。滑稽に思えますが、本人はいたって真剣です。

 

助けたい症候群でがんばって相手の要望を聞いていると、次第に【助けないといけない症候群】に移ります。このときに自分が無理をしていると気付くこともあるのですが、気付いたからといって簡単にやめれません。

 

だって、、、

助けたいと無理をしてまでがんばった自分が無駄になるから。

 

自分の努力を否定することになるから。

 

 

さらに助けないといけない症候群を続けていくと、【自分にしか助けられないんだ症候群】へと移っていきます。

この状態になると苦しさが少し和らぎます。

 

なぜなら『こいつのことが大切だから俺はここまで願いを叶えてやれているんだ。他の奴じゃここまでこいつの願いを叶えてあげることはできない。俺しかいないんだ。』とある種の達成感や充実感を伴うからです。

自分は我慢しているんだから本当はつらいんだけど、そのつらさが愛情の証明になる。

これにはまる人はどっぷりはまるんです。よく女性芸人がヒモ男の彼氏がいたことを話題にすることがありますが、すごく刺激的なんですよね。ロミオとジュリエット気分を味わえるというか。

 

その苦難が自分の愛の証明になるんですから。

 

 

では、この助けたい症候群はいけないことなのか?自分の意義を見出すために相手を利用しているのか?と言えばそんなことはありません。

 

 

どうでもいい相手になら助けたい症候群にかかることはないから。

 

 

自分にとって大切な人だから助けたい症候群にかかる。助けたい症候群にかかるからこそ自分にとって大切な人だとなります。卵が先か鶏が先かの話になりますが・・・

 

助けたいと思う気持ちは素晴らしいことだと思います。見下し感情も少し入っているかもしれませんが、割合的には9:1以下でしょう。そうじゃないとこんな名称で呼ばれませんしね。それこそ見下したい症候群って名称になるでしょうから。

 

軽い助けたい症候群では心が弱くなることはないんです。

だって自分のできる範囲で無理なく助けて相手に喜ばれるから。自分も役に立ってうれしいから。充実感と達成感しかありません。

 

問題なのは自分が無理をして、つらくてしんどい思いをしてまで助けようとすることです。

相手にとってあなたが救世主ならいいんです。相手にとってあなたが孫に小遣いをやるおじいちゃん(たいしてありがたみがなく当たり前)状態になってしまうと、『してあげているのに。』と恩着せがましくなってしまいます。心の悪循環におちいり心が疲れてしまします。

 

相手のことを思いやれる心をもった素晴らしいあなた。

 

もう少し自分のことも思いやってあげてはいかがですか?

あなたの心は助けを求めているかもしれませんよ?

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

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