助けたいのに助けることができない自分は②

前回『助けたいのに助けることができない自分は』で書きましたが、今回は後半戦です。

前回の内容で納得して終われたらいいんですけどね。なかなか納得できるものでもないと思います。

そもそもあんなことは誰に言われるまでもなく、あなたは知っていますよね?




今悩んでいるのは『そんなことはわかってる!それでも、溺れてでも助けたいのに、助けられないから悩んでいるんだ!』といった方も多いのではないのでしょうか?

 

理屈ではない・・・というか理屈よりも感情が勝っているから困っているのではないですか?

 

あなたにとって大切な人であればあるほどその傾向は強くなります。

 

叔父や叔母より父や母のほうを助けたいと思うでしょう?
姪っ子や甥っ子よりも娘や息子のほうを助けたいと思うでしょう?

本当に自分が溺れて死んでも、相手が助かるならそれでいいと掛け値なしに思えることもあります。

 

この状態になってしまうと本当に苦しいです。自分の限界はもうとっくに超えているのに、それでも助けられる糸口さえ見つからない。ずっと暗闇の中で必死に明かりを探して模索しています。

 

この状態を続けると心が病んでしまうこともあります。

 

これの解決方法は人によって違うと思います。

 

 

①自分が泳げるようになって助ける。

これができたらあなたは大満足でしょうね。これを目指して皆さん動いていると思いますし。

ただ、これの致命的な欠点は、すぐには泳げるようにならないということです。

時間制限があるときもありますし、いくら必死に練習しても泳げないまま終わってしまうことも多々あります。少し練習したら泳げるようになるほど簡単なことなら、あなたなら既に相手を助けきっているはずですしね。

そんなあなたでも助けることができないほど、今回のことは難しいことなのでしょう。あなたじゃなかったらあきらめているというか、最初から無謀だからと挑戦すらしないことかもしれません。

 

②自分では助けられないとあきらめる。

いつもあなたがやっていることですね。

人類すべてを助けたいとは思っていないでしょう?助けられないのを無理してまで助けようとしていないでしょう?

ただそれを、大切な人を相手にしてするのが本当に難しいです。助けなくてもいいと思えれば一番ですが、罪悪感無力感はしばらく付きまとうかもしれません。

 

③一緒に溺れる。

一番ダメなやつです。

溺れている人を助けようとして隣で一緒に溺れてしまう。最終的には溺れ死んでしまうこともあります。二人仲良くの場合もあれば、あなたのほうが先に逝ってしまうこともあります。

あなたも相手も報われません。こんな状態は全員が避けようと思うはずです。

ですが、避けられないときが来るかもしれません。自分でも助けられないとわかっていても突き進みたいとき、行かなければいけないときが来るかもしれません。




最初からあなたが泳げるなら全然問題はないのですが、泳げなかった場合は①を皆が目指します。①で泳げない状態が続くと②か③を選ばなくてはいけなくなります。

あなたにとって特別の人でなかったら②を選ぶと思います。

でも、相手があなたにとって特別な人だったら③を選んでしまうこともあると思います。

 

人間は自分を一番大切にしないといけない、だから③を選んではいけないと言うのは簡単です。

でも理屈じゃないときもあります。自分がどうなっても相手さえ助かればいいと思うときが。

 

自己犠牲ですね。自分は聖人君子でもないけど、自己犠牲をしてでも助けたい相手、一人は思い浮かぶのではないでしょうか?

 

 

そのときはあなたの想いでは止まることができません。

 

心が頭を凌駕します。

この状態は危険です。

 

あなたは破滅に向かっていますし、それも覚悟しています。止まることはできません。

 

 

・・・ですから、相手の力を借りましょう!

 

 

相手はあなたと一緒に溺れたいと思っているでしょうか??

 

思っていないですよね?

 

それどころか『なんで一緒になって溺れてるの?泳げないのなら助けになんか来ないでよ!』とか『二人で溺れていたら救助が来たとき、私のほうが救助が後回しになるかもしれないじゃない!私のほうが先に溺れていたんだから邪魔しないで!』とも思っているかもしれませんよ?ちょっと性格が悪く思えるかもしれませんが、生きるか死ぬかの瀬戸際なら、こう思ってしまうこともあるのではないでしょうか?

 

さらに最悪なのは相手だけが助かってあなたが死んでしまうことです。

あなたは相手を助けることができて満足で力尽きたらいいかもしれませんが、助けられた相手はどうでしょう?

相手があなたにとって特別な人なら、あなたも相手にとって特別な人なのではないですか?

 

そんな特別な人が自分を助けた後で満足気に死んでいかれたら、、、困るでしょう?

 

 

相手は一生心に傷が残りますよ?

 

 

あなたが今感じている何倍もの罪悪感や無力感を、特別な人にずっと味あわせることになるんですよ?

 

 

助けるというよりそれはもはや復讐です。本末転倒です。誰も得しません。

幸せになるのは自己満足で逝ったあなただけ。

 

それも踏まえた上で②か③を選んでいただけたらと思います。ここまで来たら理屈じゃないことも多いですし、③を選ぶことも悪いことではありません。

ただ、③を選んだときは、相手を不幸にしてしまうかもしれないということは覚悟しておかなければいけません。

 

 

相手を不幸にしたくないのならまず、あなたが無事であることが絶対条件です。

 

 

助けたいと思うならまず、自分の安全を確保してください。自己満足で助けられても相手にとってはいい迷惑です。

相手の幸せを願えるあなたならきっと、お互いが不幸にならない道を見つけられるはずです。

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

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