あなたには大切な人がいますか?
大切な人自身であったり、その人との関係性であったり、その人からの信用であったりと、色々とあると思いますが、その大切なものを失ってしまったときはどうすればいいのでしょう?
大切なものを失うというのは、本当に悲しいことです。
直後はショックで頭が真っ白になってしまうこともあります。
覚悟していたらある程度はショックを和らげることができるかもしれませんが、それが唐突なもの、予想だにしないものであったなら、そのショックは想像を絶します。
すぐに現実を受け入れられるものではありません。
あなたにとって大切なものであればあるほど、悲しみと喪失感が強くなります。
このショックは本当に苦しいです。胸をえぐられたように痛みが走ります。
離婚、破局、裏切りなどいくつか失う種類がありますが、その最たるものは死別ではないでしょうか?
もし、事故であなたの大切な人が亡くなったなら、あなたは『事故に遭ったのはなんで私じゃないんだろう。』とも考えるかもしれません。
もし、通り魔にあなたの大切な人が殺されたら、『なんであいつなんだ!他にもたくさんいるだろ!!』と感じるでしょう。
受け入れられるはずありません。
受け入れたくもありません。
昨日までは失っていなかったのに、今日失ってしまった。今日という日が来たことを後悔します。そして昨日までの自分がいかに幸福だったかを実感するでしょう。
そう、今日に比べたら昨日のあなたは幸せでした。
昨日ミスをして、周囲から笑いものにされて寝る前に泣きました。それでもあなたは今日より幸せでした。
昨日志望校から不合格通知が届いて将来が見えなくなりました。それでもあなたは今日より幸せでした。
この先あなたがどれだけがんばっても、昨日までと全く同じ幸せがあなたに手に入ることは二度とありません。
がんばった先には幸せが待っているかもしれませんが、それは昨日までの幸せと別の幸せです。
・・・どうすればいいのでしょう?
失ってしまったことを受け入れる?
無理です。そんなに簡単に受け入れられるはずありません。
どうせ無理だったとあきらめる?
嫌です。そんなに簡単に受け入れたくなんてありません。
では、どうすればいいのでしょう?
自分の心に素直になってみませんか?
大切なものを失って悲しいですよね?
思いっきり泣けばいいんですよ。人目も気にせずワンワンと泣いていいんですよ?
泣く元気もない?無理に泣こうと思わなくていいんですよ。とことん落ち込みましょう。どん底のどん底のどん底まで落ち込んでみましょう。
食欲ないですか?無理に食べなくていいですよ。
頭真っ白ですか?なにも考えなくていいですよ。
泣いてはいけない?落ち込んではいけない?食べなくてはいけない?悲しまないといけない?気丈にふるまわないといけない?
・・・受け入れないといけない?
そんなことはありません。
してはいけないことなんてありません。
どんなことでもしていいんです。
あなたの心に素直に行動しましょう。気が済むまで泣き続けましょう。落ち込み続けましょう。
あなたにとって世界が終わった瞬間かもしれませんね。大袈裟ではなく、あいつがいない今日が信じられない。あいつがいない明日が想像できない。
でも、あいつがいなくてもそこで世界が終わるわけではありません。あいつがいなくなった時間で時が止まることはありません。
あいつがいなくても、世界は残酷にも通常通り動き続けます。
どうしてなんでしょう?あいつがいないのに。
なぜ世界は終わってくれないのでしょう?
あいつがいない世界でこれからなにをしろと言うのでしょう?
徹底的に起こった現実を否定する?
あいつの後を追いかける?
あいつの分まで精一杯生きる?
復讐する?
どれを選んでも不思議ではないと思います。自殺や殺人のニュアンスの選択もいれていますが、それを選んでしまう気持ちも理解できるのではないでしょうか?
個人的にはあいつの分まで精一杯生きるを選んでほしいところですが、それを選べるまでにどれだけの葛藤や時間を要するかは、筆舌に尽くし難いものがあります。
だって、あなたがそう思うほど、あいつはあなたにとって大切な存在だったのだから。
あいつのことを心から愛していたのだから。
そう、あなたが現実を受け入れられないのは、それだけあいつのことを愛していたってことです。あいつが替えのきく人ではなく、あいつがあなたにとってかけがえのない人だったってことですよ。
最後にあいつはとんでもない爆弾を落としてはくれましたが、そんなとんでもない爆弾を落としてくれる相手に巡り逢えたのは幸せなことではないでしょうか?
心が壊れてしまったのは、あいつがあなたにとって大切な人だという証明です。悪いことじゃありません。
その気持ちは大事にしていいものだと思います。捨ててしまう必要はありません。
願わくば、あいつがあなたに残してくれたものを見つけ、あいつのいない世界を、それでも生きていくことを選んでいただけたらと思います。
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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