皆さんは『もっと頑張らなきゃいけない!』と思ったことはありますか?僕もよく思ってしまうことがあるんですが、この言葉ね、実はかなり危険な言葉なんです。
頑張らなきゃいけない=無理をしている
状態です。
自分は頑張りたくない状態なんだけど、頑張らないとできないからしなくてはいけない。無理をしなくてはいけないということです。
もっと頑張らなきゃいけない=もっと無理をしないといけない
状態なんです。
まだ心に余裕、ゆとりがあるときならがんばることができます。頑張らなきゃいけないから、無理をしてすることができます。無理をすればできます。
給料をもらうために働かないと。
希望校に合格できるように勉強しないと。
来週の試合に勝つために練習しないと。
できます。
働くことが嫌いでも、勉強が嫌いでも、練習が嫌いでも、頑張らなきゃ望んだ結果にならないから、頑張れます。
無理をしてすることができます。
1回や2回なんか、無理をすることなんて楽勝です。むしろ1回も無理することができないほうがおかしいと思う人もいます。
日本人は特に努力を評価します。努力ができない人はダメな人間だとレッテルを貼られます。
あなたはいま、その努力ができないから自分は怠け者だと感じているのかもしれませんね。
でも、実はあなたは怠け者ではないかもしれませんよ?
・・・
・・・
頑張ることができないと悩んでいるあなたは、実はがんばり屋です。
頑張ることができないのにがんばり屋って意味がわかりませんよね?でも僕は、あなたは普通の人よりもがんばり屋さんだと思います。
そもそもね、
がんばる=努力
だと思っていませんか?
・・・
これって実は違うと思うんですよね。
努力は継続することができます。
頑張りは継続することができません。
努力を生涯続けられる人はいます。
頑張りを生涯続けられる人はいません。
頑張りと努力って類義語として扱われていると思うんですけど、この二つの言葉って実は正反対の言葉なんじゃないかと思います。
まずね、皆さんに覚えておいていただきたいのは、努力をしている人は頑張っていません。まあ、多少は頑張っているかもしれませんが、あなたの10分の1、100分の1、あるいはそれ以下の頑張りです。
努力とは、無理をしないことだと思うんです。練習量とか勉強量の話ではなく、自分の心に無理をしないことです。努力とは、あなたがやりたいことを、結果を出せるように日々取り組むことだと思います。だからなにかの分野でトップの人は一人の例外もなく努力家です。ですが、頑張っている人はほとんどいません。
頑張りとは、無理をすることだと思います。1日10時間の練習を毎日続けていても、あなたの心が無理をしていなければ、それは努力です。1日10分しか勉強をしていなくても、あなたの心が無理をしていたら、それは頑張りです。
努力は自分のやりたいことを無理なくすること。限界を超えていません。
頑張りは自分をふるいたたせないとできないこと、本当はやりたくないことを無理やりすること。限界を超えています。
努力はやりたいことを限界を超えずにすることです。
頑張りはやりたくないことを限界を超えてすることです。
まぁ、僕の勝手な解釈なわけですが、頑張るのが疲れたという方には納得していただけるのではないでしょうか?
一般的には頑張りは美徳だとされています。全く頑張らない人より、少しでも頑張る人のほうを応援したくなりますよね。
だからあなたが頑張っていないように見えている人には「もっとがんばれ!!」とか「なにを怠けているんだ!!」と言ってくる人もいるかもしれません。『こんなにやっているのにまだ足りないのか・・・』とか『もっとがんばらないといけないのに・・・』と思ってしまうかもしれません。
『成功しないのは自分の頑張りが足りないからだ!』、『周りは頑張っているから成功しているんだ。なのに自分は頑張れない。』と思ってしまうかもしれません。
ですがあなたは、その人たちより頑張っていないのではありません。
実はあなたは、その人たちより頑張っているんです。
頑張りすぎていると言ったほうがいいかもしれません。
頑張り屋さんのあなたが頑張れなくなってしまうほど、いまのあなたは頑張ってしまったんです。
頑張りすぎを続けて、限界を超えすぎてしまった状態が、頑張らないといけないのに頑張れないという状態なんです。
普通の人よりも頑張りが足りないのではなく、普通の人よりも頑張りすぎてしまった結果なんですね。
そりゃー、この状態を知らない人は「もっとがんばれ!!」「なにをしているんだ!!」と言ってきますよ。でもそういうことを言ってくる人って自分が頑張った気になっているだけの人なんですよね。
あなたは、なにか壁にぶち当たって苦しんでいる人に「なにをやっているんだ!!もっと頑張れ!!」という言葉をかけますか?「無理するなよ。」とか「頑張ってるね。」といった言葉をかけませんか?
頑張ることの大変さをあなたがよく理解しているからです。
頑張っている人にさらに頑張れと言えるのは、頑張ることの大変さを知らない人です。
一つ例を出すなら、女性の出産です。よく例えとして、出産の苦痛は鼻からスイカと言われますよね。でもごめんなさい。僕は男ですので、男性視点から書かしてもらうと『そんなことありえないだろ!?』と思ってしまうんですよ。『いや、鼻からスイカって物理的に無理じゃん!!人間にはできないじゃん!?絶対誇張してるでしょ!?』って思ってしまっちゃうんですよ。
女性にしても「あれは大げさに例えすぎ。」と笑顔で言う人もいるし、「鼻からスイカどころじゃない!!鼻からスイカだったらどれだけ楽か・・・」と怖い顔で言う人もいます。
男性は出産の痛みに耐えられなくて死ぬとも言われていますよね。知らない立場で言うんで本当にごめんなさい。『どうしても誇張しているだろ!!』と思ってしまうんですね。男性の立場では。出産の痛みを味わったことがないから。知らないから。「大変だね。痛いね。わかるよ。」と言う男性もいますが、断言します。出産の痛みを理解している男性は一人もいないです。わかるのは出産の疑似体験をした男性だけです。(それもどれだけ正確なのかはわかりませんが。)
まあ、理解できていないから言えるんですよね。初めての出産前で不安になっている人に「出産はつらいみたいだけど、君なら大丈夫だよ。」とか立ち合い出産で「もう少しだ!もっと!もっとがんばれ!!」と。
(・・・なんか、こんなことを言う男性は悪い男みたいな書き方をしてしまいましたが、男性に悪気はないので許してください。むしろこういったことを言ってくれる男性は優しい人だと思います。)
僕は男性なので想像しかできないですが、出産の苦痛を一生味わうのって無理でしょ?拷問をずっとされているような状態ですよね?そんな状態がずっと続いたら心なんて簡単に壊れてしまいますよ。
いつまでも全力で走り続けることが無理なように、いつまでも息を止めることが無理なように、いつまでも頑張ることは無理なんです。
頑張りがずっと継続できないことをあなたは経験で知っています。
継続できないからこそ頑張りなんです。逆に継続できることは頑張りじゃないんです。
頑張り続けることによって簡単に限界を超えてしまいます。『限界はもっと先だ!まだ大丈夫!』と思い、頑張り続けようとしてしまうこともありますが、待っているのは成長できたあなたではなく、心と身体を壊してしまったあなたです。
頑張り屋さんほど、頑張れなくなってしまった自分を責めてしまうものなのですが、もう少し心をねぎらってあげたらどうですか?『よく頑張ったね。』とねぎらってあげることで、我慢していた心が泣いてしまうかもしれませんよ?
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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