皆さんは適応障害やうつ病、双極性障害といった病気で休職をしたことはありますか？
お医者さんから仕事を続けるのが無理な状態だと判断され、ドクターストップがかかってしまうんです。
僕も一度経験があるんですが、これって大変なんですよね。
まずね、仕事を休まないといけなくなってしまった状態が不安になるんです。
『そこまで自分は酷いのか？』と。
『ただ甘えてるだけなんじゃないか？』、『医者に大げさに言ってしまっただけなんじゃないか？』など思い、働けなくなってしまったことを後悔しました。
そしてそんなことになってしまった自分のことを情けなく思ってしまいます。
仕事を休めることにほっと安心できたらいいのですが、ドクターストップがかかってしまうほどの状態になっている人は休むことができなかった人が多いです。
バカみたいに真面目に働いて、しんどくても休むことをしてこなかった人が多いです。
『やったーー！！これで仕事が休めるー！』と一番に思う人はそれほどいないのではないかと思います。
休職するときまでこれからのことを考えてしまうんです。
『このことを報告したらどんなことを言われるだろう？』、『報告するのが怖い。』、『本当に休まないといけない状態なのか？まだ仕事に行けてるのに？』、『休んでしまったら仕事がまわらない。』、『休職したとしても人に散々迷惑をかけることになるのに、一体どの面さげて戻ることができるんだ？』、『家族になんて言おう？』などなど。
その時点では考えなくてもいいことまで考えてしまいます。
そしていつよくなるのかわからない。
身体の病気の場合はおおよその目安がつきます。
手術をするから１カ月は入院が必要だとか、全治２カ月だとか、あるいは完全に治ることはなく病気とつき合っていくしかないという具体的なことがわかります。
でも心の場合はそうじゃないんです。
治療期間がどのくらいかかるかわからないんです。
完治するのか病気とつき合っていかないといけないのかわからないんです。
いつ治るかわからない不安って心を少しずつ削っていきます。
そして治ったとしても、再発を何よりも恐れます。
『またなってしまったらどうしよう。』、『あの頃に逆戻りしてしまったらどうしよう。』と病気の怖さを知っているがゆえに、怯えてしまいます。
休職中は経済面での不安ももちろんあります。
療養中は傷病手当金やそのまま辞めることになってしまった場合は失業手当金などがありますが、今までの給料分のお金をもらえるわけではありません。
それに受給資格に該当せずもらえない人もいます。
生活の質を落としていかなければいけません。
いままで地道に貯めていた貯金もどんどんなくなっていきます。
いつよくなるかわからない状況でお金だけが目に見えてなくなっていきます。
自分だけならまだいいですが、家族に不憫な想いをさせてしまうつらさもあります。
家族や頼れる人がいなかったら、誰も助けてはくれません。今はまだ大丈夫だけどこれ以上悪化したり長引くのなら、生活さえできなくなってしまいます。
（もちろん医療や福祉などで補助してくれる制度もあるし、生活保護もあります。けどそれは自分が動いて初めて機能してくれるものであり、そのサービスがあること自体を知らなかったり、申請をするのもできないくらい弱り切っている人もいます。専門家への依頼の時点でつまずく人もいます。）
そして何より『仕事はしていないといけないものだ。』、『なにもしないということはさぼっていることだ。』というあなたの価値観が、あなたを苦しめます。
働かずに両親などに助けてもらい『俺は一生働かない！！』、『働いたら負けだ！！』と思えるような人たちならよかったのですが、あなたはそうではないのでしょう。
働かないことによって後ろめたい気持ちになるんですよね。
申し訳なく思うんです。
『こうして休んでいる間に家族に迷惑をかけている。』、『こうして休んでいる今も他の人は仕事を一生懸命がんばっている。』
それなのに・・・
『自分は働くこともできずに怠けている。』
この気持ちがなかなか抜けません。
『見たかったアニメを１話から見てみよう！』、『長期休暇もらえたし、どこか旅行にでも行こうかな！』、『今日は遊園地に行って遊びまくろう！』なんてことを考えられないんですね。
『みんなががんばっているのに・・・』
この呪いの言葉を振り払えないんです。
他の人ががんばって生活している中で、自分だけ怠けていることに負い目を感じてしまうんです。
そして一刻も早く仕事に復帰したい、働きたいと思うようになります。
『〇月までには治すぞ！』と目標を立てる人も多いです。
その気持ちがあなたの復帰を遠ざけます。
すごく意欲は伝わってくるのですが、焦ってはいけません。
少し回復したから『もうこれで大丈夫だ！』と復帰する時期を見誤り、悪化してそこからまた今まで以上の月日を費やす人もいます。
休職中の人は心のどこかに焦りを感じています。
また、そういう人にこそ精神的な病気はかかりやすいんです。
『やったー！！毎日が日曜日だー！！』とワハハ、オホホで生活することができない人たちです。
あなたは怠け者なんかじゃありませんよ。
だってこんなにも休むことに罪悪感を感じて、休むことに集中できていないのだから。
あなたが怠け者なら『病気だから仕方ないよね。』、『これから先はのんびりと働かずに生きるんだー。』ともっと落ち着いていられます。
だからそんなに自分に厳しくならないでください。
焦る気持ちもわかりますが、あなたはいままで一生懸命に生きてきたんです。
疲れがたまっています。その疲れをまずは癒しましょう。
疲れをとることは決して罪ではありませんよ？
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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