過去にとらわれて何が悪い!過去を振り切れない時は大切にすればいい。

過去を振り切れないときってありませんか?

どうしても今の行動や思考に過去の悪い出来事がでしゃばってしまい、あなたを邪魔してしまうことはありませんか?

 

『過去は過去、今は今。』と忘れようと思ってもなかなか忘れられない、引っ込めと追い払ってもすぐに過去が顔を出してしまうことってありませんか?




忘れられないとしんどい、苦しい想いをする。

忘れられた方がよっぽど楽になれるのに、それが唯一の解決法だと思うのに、それすらできないってことはありませんか?

 

 

これね、実は忘れなくていいときなんですよ?

 

 

『忘れたい!』、『忘れたい!』と思っているときって、忘れたいときの光景がはっきりと頭に浮かんでいるでしょう?

忘れたい対象を頭の中で想像しているでしょう?

何度も何度も。繰り返し繰り返し。

飽きるほど。クタクタになるほど。

 

 

これってね、物を覚えるときの方法なんです。

 

 

頭の中で繰り返し対象をイメージして脳に語りかける。

短期記憶って言うんですけど、この方法と同じなんです。

 

そしてこの短期記憶を長期間繰り返すと、忘れられない記憶、長期記憶になります。

(僕は専門ではないので詳しくは書きませんが、気になった人は短期記憶、長期記憶で検索してみてください。多分、忘れたいと必死になっているみなさんがしていることと同じことが書かれていると思います。)

 

 

そう、実は皆さん、『忘れよう。』、『忘れよう。』として記憶を定着させているんです。

 

 

いつでも思い出せるように。

忘れようとして忘れないように記憶を定着させる作業をしているんです。

 

 

忘れられるはずないでしょう?

 

 

本当に忘れたいのなら、その過去を思い出さないことが重要です。

 

 

これが難しいんですけどね。

忘れたいほどの過去なのだから。

嫌でも意識してしまいます。

 

よく言われる「良いことはすぐに忘れるのに、悪いことはいつまでたっても覚えている」ってやつです。

 

 

こうなってしまうと過去にとらわれてしまいます。

 

 

ことあるごとに過去の忘れたい記憶がよみがえり、それがあなたの現在の人生の選択を決めてしまうようになります。

『あのとき無理だったのだから、今度も無理だ。』
『あのとき人を信じて酷い目にあった。人間は信用してはいけない生き物。』
『あの人と結婚していたら今頃幸せになれているはずだったのに、こんな人を選んでしまって幸せとはほど遠い生活になっている。』

 

どれも過去にとらわれていますよね?

 

もう修正することができないとわかっているのに。

人生にはリセットボタンがないことをわかっているのに。

 

過去の出来事が現在のあなたを支配し、未来にまで影響を与えます。

 

 

そのことをあなたもわかっているので、『なんとかしなくちゃ!』とがんばってしまうんです。

 

 

それが上にも書いたように、覚える手順になってしまうんです。

 

人間ってほんと不器用ですよね。

忘れたいと記憶はすぐに忘れることができて、いつまでも覚えておきたいという大切な記憶を鮮明に覚えておくことができたらいいのですが、現実は逆です。

 

 

忘れたい記憶ほど、いつまでも鮮明に覚えていきます。

 

 

鮮明に覚えておきたい記憶ほど、月日が経つごとに霞んでいきます。

 

 

そして記憶に縛られ、現在を生きられなくなります。





そのことをあなたも自覚しているんです。

過去に縛られている自分を。

過去を乗り越えられていない自分を。

 

だからなんとかそこから抜け出そうとしているんですよね。

でもできない。

長期記憶としてもうあなたの一部になっているから。

 

 

そんなに過去から抜け出すことが難しいのなら、今は抜け出さなくていいんじゃないですか?

 

 

むしろ過去があるから今の自分があるんです。

 

 

過去にとらわれていてもいいじゃないですか?

過去に縛られていてもいいじゃないですか?

 

 

過去を否定することは、現在の自分を否定することにもなるんです。

 

 

つらい過去だったのかもしれません。

それさえなければ、自分はもっと真っ当に生きてこられたのかもしれません。

 

取り返しのつかない過ちを犯したのかもしれません。

その罪でずっと苦しめられているのかもしれません。

 

すごく幸せな過去だったのかもしれません。

もう自分には手に入らないものだとわかっているのに、どうしても夢を見てしまいます。

 

 

その過去が大きすぎて振りきれないかもしれません。

 

 

なら、それでいいじゃないですか?

 

過去にとらわれていても。

過去に縛られていても。

 

過去にとらわれる、縛られるって世間一般では悪い印象だと思います。

現在に向き合っていないとか、未来のことを見ていないとか、否定的な意見の方が多いと思います。

 

 

あなたもそうなのではないですか?

 

 

だから過去を振りきろうと必死になってるんですよね。

 

でも、振りきれない。

 

 

なら、振りきらなくていいじゃないですか?

 

 

振りきれないと思ってイライラして焦るくらいならどっしりとかまえましょう。

過去にとらわれてしまうのもあなたです。

 

 

そんなあなたごと受け入れてあげましょう?

 

 

過去を振りきれないのもわたしだと。

否定することなく、受け入れてあげましょう。

 

 

実際ね、

 

過去の出来事をなかったことには絶対にできません。

 

 

幸せだった過去をなかったことにできません。

大きな過ちを犯した過去をなかったことにはできません。

それがハンデとしてあなたに重くのしかかってくることもあります。

 

今まで何度も思い出してきたかもしれません。

将来忘れることなく毎日思い出すかもしれません。

 

ですが、そんな自分を否定しないでください。

 

 

過去に縛られるようなことがなければ、今のあなたはもっと幸せな生活を送れていたかもしれません。

こんなに苦しい思いをしているあなたなんて存在していなかったかもしれません。

 

 

でも、こんな苦しい思いをしているあなたは、今、実際に、現実に、存在しています。

どんなに苦しくてもがんばって生きています。

 

そんなあなたをどうか否定しないでください。

 

 

過去に縛られてしまうとそれをほどこうとするのですが、それができないときもあります。

どうしても縛られてしまうような過去に遭ってしまった人もいます。

 

そんなときは思いっきり開き直りましょう。

 

『過去に縛られて何が悪い!!自分はそれでがんばってきたし、それが自分の人生だ!!』と。

 

過去を振り切れないときは無理に振り切ろうとしなくていいです。

今のあなたは精一杯がんばって生きてきた過去の結晶なんですよ?

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

関連記事(一部広告):



ありのままの自分を受け入れられないのは何故?受け入れる方法は?

自分さえ頑張っていればこんなことには・・・全部自分が悪い!!

後悔の仕組み。後悔しないで生きるためには。

取り返しのつかないことをしてしまった。どうすればいいの?

家族が自殺した。救えなかった悲しみと怒りに向き合うには?

誰にも知られたくない秘密を知られた。弱味を握られて脅されたときは?

強い喪失感の克服法。失ってしまったものが大きすぎて・・・

自傷行為をする人を救うには。一人で抱え込みすぎないで。

幸せになれないのは不幸になる運命?世界を恨むようになった時は?

約束を守れなかった罪悪感。誓いを果たせなかった無力感。