何もできなくなってしまったことってありますか?
能力的にできないではなく、もう精神的にできなくなってしまったことってありませんか?
本当に限界を迎えてしまい、動けなくなってしまった状態ですね。
これってすごく苦しいんですよね。
自分の根性がないと思ってしまうから。
動かないといけないと思っているのに動けないから。
理屈では心が疲れているから休息を欲しているんだということはわかっているのですが、やっぱり心の底では『自分の気合が足りない。』、『もっとがんばれば動けるはずだ!』と思ってしまいます。
何もできない自分を怠け者と責め立てます。
でもね、
この期間に入ると本当に何もできません。
本当は根性論ではどうにもならないことはあなたが一番わかってます。
身体を動かすのにも普段の何倍もの力を使いますし、何かをしようとするのにもすごく気力がいります。
時間も普段の何倍もかかるし、注意力も散漫でしっかりできない。しかも終わった後にはドッと疲労感が襲います。
食事、歯みがき、風呂、着替え、トイレ、外出といったことを皆さん普段されますよね?
そんな当たり前のこと、日常生活で皆が当たり前にやっていることが、あなたにとってはすごい重労働なんです。
50キロや100キロの重しをのせて動くんです。
体力と気力を必要以上に消耗させてしまいます。
普通の人から見たら『この人なんでこんなこともできないの?異常でしょ?』ってレベルになります。
そう、
異常なんです。
ここまで我慢できてしまったあなたが。
普通はここまで我慢できないんです。
ここまで我慢する前に爆発してしまうんです。
あなたは爆発させることさえも我慢してしまったんです。
我慢のしすぎです。
がんばりすぎです。
この何もできなくなってしまったときって、自分の生活さえ満足に過ごせません。
誰かに助けてもらわないと生きていくことができない期間なんです。
お互いに助け合いながらならの生活ならいいのですが、そうではないんです。
一方的な助けが必要なんです。
誰かに背負ってもらわないと生きていけないんです。
歩いている人の足を掴んでいないと生きていけないんです。
あなたが何もできないということは、他の人があなたの穴を埋めます。
一番は家族ですね。
あなたの家族があなたの穴を埋めます。
家事もしなけれならない妻が、生活費を稼ぐために仕事を増やします。
今まで育児をしてこなかった夫が、仕事で疲れているのに育児や家事をします。
大学受験を控えた息子が、勉強時間を削りバイトを始めます。
部活動を一生懸命がんばっていた娘が、家のことをするために部活動をやめます。
あなたの穴を埋めるためです。
あなたの穴を埋めるために一人一人の負担が増えるんです。
そして肝心の自分はというと・・・
その間自分は何もできません。
「ありがとう。」、「ごめん。」と伝えるくらいしかできません。
あなたはがんばっている家族に声をかけることしかできません。
あなたは人の足を、大切な家族の足を引っ張ってしか生きることはできません。
理解してくれる家族ならまだいいです。
協力してくれる家族ならまだいいです。
あなたは罪悪感に襲われるかもしれませんが、家族という強力な味方があなたにはついています。
でも、そうじゃない家族もいます。
はじめのうちは理解してくれていても、現状が長引くとあなたを敵視してくる家族もいます。
家族一人一人にも当然今までの生活がありました。
それを壊しているのがあなたです。
少しの期間がんばればいいと思っていたのに、あなたは一向によくなりません。
自分はこんなにも自分たちの生活を壊してあなたを背負っているのに、肝心のあなたが全然変わらないんです。
そう思ってしまうことも無理はありません。
そのことで家族間に亀裂が入ることもあります。
あなたを責める派と擁護する派にわかれるんですね。
あなたが原因です。
あなたさえこんな状態にならなければ、家族はそれまでの生活を続けられていたんです。
あなたがこんな状態になってしまったから、家族に不憫な思いをさせてしまっているわけです。
何もできなくて。
人に迷惑ばかりかけて。
がんばっている人の足だけを引っ張って。
仲の良かった家族関係まで崩壊させてしまって。
そんな自分が生きていていいんでしょうか??
いいんです。
それでも生きていていいんです。
それでもあなたには生きる価値があります。
どんなに迷惑をかけても、どれだけ家族の足を引っ張っても、あなたには生きていく価値があります。
迷惑をかけても、足を引っ張っても、絶対に生きてください。
生きていくことがあなたの責任です。
『もっと気楽に考えることができたらこんなことにならなかったのに、それができない情けない人間だから、こうして皆に迷惑をかけている。』
こういった考えも浮かんでくると思います。
『自分さえいなければこんなことになることはなかったのに。』
『自分さえいなければ家族は幸せに過ごせていけるのに。』
そんなことはないんですよ?
あなたがいたから、こんなことに今まではなっていなかったんです。
あなたがいたから、家族は幸せに生活できていたんです。
全部あなたがいたからです。
全部あなたのお陰です。
今はね、迷惑ばかりかけている自分が申し訳なくて、許せなくて、なかには殺してしまいたいとさえ思っているかもしれません。
でもね、
今は【そんなこと】考えるのをやめましょう。
【そんなこと】です。
【つまらないこと】です。
あなたの命に比べたら【そんなこと】なんです。
あなたの命に比べたら【つまらないこと】なんです。
何もできなくても、迷惑をかけても、足を引っ張っても、それでもあなたには生きる価値はあるんです。
今は難しく考えるのをできるだけやめ、回復に専念してください。
恩を返すのは完全に回復してからにしましょう。
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
関連記事(一部広告):
何もできない落ちこぼれ。無能な自分との付き合い方。
こんなことで拒絶反応が出るなんて。自分はなんて弱いんだろう。
『自分なんか認められない!』では勿体ない!人生を楽しむには?