何度説明しても教えたことができない、何度注意しても同じ失敗を繰り返す人と同じ職場で働いたことはありますか?(僕もわりとそのタイプですが・・・)
教えても教えても学習することなく、何度も何度も同じ注意をしないといけません。
教わるほうは『こいつ、何度も注意してきて面倒くせー。』と感じているかもしれませんが、教えるほうにも悩みはあるんですよね。『どうすれば伝わるんだろう?』『教え方が悪いのかな?』と色々と悩まれている方もいるのではないでしょうか?
はっきり言って・・・
「しんどいです!!」
自分のことではなく、人のことで頭を抱え悩んでいるのですから。
自分にゆとりがあればいいですが、自分に余裕がないときは『人のことで悩むほどしんどいことはない』のではないでしょうか?
仕事をしてくれないと自分がしないといけないことが増える(自分にも迷惑がかかる)というのもあるかもしれませんが、それでも自分の余裕がないときに、他人のことで悩むことができるあなたは優しい人だと思いますよ?
注意をしている相手も真剣に悩んでくれていたら、どうすればよいかお互いに考えあえます。
この場合はこちらもさほど不満はなく、『あいつもがんばっているんだから。』と気持ちを落ち着かせることができます。お互いに提案・検討し、より良い方法を模索していきましょう。
相手も真剣に悩んでいるので、意外とちょっとした助言だけで驚くほど変化することもあるかもしれませんよ?それこそ、周りから見たら【変化】というより【進化】と感じるほどに。
そうなってくれたら嬉しいですよね。
でも、うかうかしているとあなた、相手に抜かれちゃうかもしれませんよ?意地を見せてやりましょうね!
さて、
ここで終われたらいい話なのですが、世の中そんなに甘くないこともあります。
それは・・・
『こっちは真剣に悩んでいるのに、向こうは全然気にもしていない!』といった場合です。
この場合が大変ですし、『どうやって仕事を教えればいいんだ。』と悩まれている対象は、こっちの方が多いのではないでしょうか?
そもそも、話し合っても全然変わらなかったから『どうすればいいんだ。』と悩まれているのだと思いますし。まあ、能力的に本当にどうしようもないときもあるのかもしれませんが、大抵の場合は本人の意識の持ちよう、やる気である程度はどうにかなると思います。
小学生のピッチャーに「150キロの剛速球を投げろ!」と言っているわけではないでしょう?
できもしないと思っていることで真剣に悩むことはないでしょう?
相手ならこのくらいのことはできると思っているのに、それができない(してくれない)から悩んでいるのでしょう?
してくれない人に少しでもマシになってもらおうと真剣に注意しても「すみません。次から気を付けます。」で右から左に流され、後日同じことを注意するハメになったり。
「ここはこうして、こうやって・・・」と丁寧に教えて「はい。わかりました。」と返事があったのに、いざ実践してもらおうとしたら第一歩から全然違う見当はずれのことをされる。
何度かなら許せると思いますがそれが10回、20回、100回、200回となってきたらどうでしょう?
相手のやる気が見えないですよね?
本人はがんばっているのかもしれませんけど、あなたから見たらがんばっているようには感じませんよね。こちらが変わってもらおうと思って、真剣に悩んで注意をしても、『相手は気にもしていない』『あっけらかんとしている』と感じることもあります。
・・・
そんなときはこう思ってしまうのではないでしょうか?
『お前のことなんだぞ!!』と。
なんで本人は悩んでなくて、自分は悩まなくてはいけないんだと馬鹿馬鹿しくなると思います。
これが悩み、苛立ちの原因だと思います。
・・・
・・・
この場合はどうすればいいんでしょう??
100回言ってもダメなら1000回言ってみる?
ダメです。1000回言っても変わりません。あなたの苛立ちが募るだけです。だって、相手が変わろうと思っていないから。
残念ながら相手にとってあなたは『私のことを気にかけてくれる優しい人』ではなく、『調子にのって仕切りたがるお節介野郎』だからです。
あなたの忠告も余計なお世話と感じているからです。
だからそんなときは・・・
あきらめてしまいましょう!
仕事なんだからしっかり働いてもらわないといけませんか?
でも残念ながらこの人は、あなたがこれぐらいならできて当然と思っていることでもできない人なんです。
やる気じゃないんです。意識の持ちようではありません。
『能力的に無理なんです!』
・・・と、思い込んでください。
だからその人ができない部分は、他の職員でフォローして補ってあげましょう。助けてあげましょう。
だってその人はその仕事に、自分が変わるほどの価値を見出せていないのですから。
相手に変わってくれと望むことはやめましょう。
相手次第なんです。自分ではどうしようもできません。
相手が変わろうとしてくるのなら協力してあげたらいいと思います。だけど相手が変わることを望んでいないのに、「いや、お前は変わらないといけないんだ!!」は、干渉しすぎじゃないでしょうか?
相手の人生なんです。あなたが決めることではありません。
あなたは、相手が心の底から変わりたいと思えるような説得ができますか?
相手を変えることは、自分が変わることよりもはるかに難しいことです。相手を変えるよりも自分を変える方がはるかに簡単です。
だから相手に変わってもらうことを願うよりも、あなたが変わりましょう。
この人はできない人だとあきらめてしまいましょう。身体的には負担が増えると思いますが、精神的にはかなり負担が軽減されますよ。
仕事ができなくてクビになろうが、周りから使えない職員とハブられようが、あなたではないんです。その人が自分で決めたことなのだから、それ以上の干渉は余計なお世話ですよ?
タイトル詐欺の内容になってしまいましたが、その人が変わろうと思わない限り、あなたがいくらがんばっても無理です。無駄です。
あなたの方が先にギブアップしてしまいます。
他人のためにそこまでやることはないですよ?
あなた自身を守るためにもあきらめてしまいましょう。
それでもどうしてもしっかり働いてもらわないといけないときは、覚悟してください。
長期戦です。すぐに変化を期待してはいけません。少しずつ、少しずつ、相手の意識を変えることに目を向けてください。マシになったかなーと思えば、また同じことで注意をしての繰り返しです。
目に見えるような大きな変化ではないかもしれませんが、小さな変化は起こるかもしれません。その小さな変化に気づいたのなら、当たり前のことと思わず、相手に伝えてみてください。「よくやっているね。」と相手に声を掛けてください。
相手は今、しんどい思いをしています。たったそれだけの言葉ですが、その言葉は相手に響くはずです。
ただ、あなたが『その人を変えなければいけないんだ。』と気を張り詰めすぎないでくださいね。使命感は持たないでください。
あなたは他人なんですから相手の人生を勝手に背負ってはいけません。『変わってくれたらいいなー。』『変わってくれればラッキー!』ぐらいの気持ちで臨んでください。
あなたは『他人の人生を背負えるほどできた人間ではない』ですよ?
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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