皆さんは生きてきたなかで『今まで一体何をしていたんだろう。』と無気力状態になったことはありますか?
過去を振り返って『あのときああしていればこうはならなかったのに。』と後悔の期間に入ったことはありますか?
この思考回路になってしまうとやっかいなんですね。
二度と手に入らない過去という時間が現在のあなた、そして未来のあなたさえ押し潰していきます。
心が絶望してしまい、ぽっきりと折れてしまうんです。
『あんなにする時間があったはずなのに、なんでしなかったんだ!どうしてその時間を無駄にしていたんだ!』と、全力を尽くしてこなかった過去を殴りたくなります。
『どうしてこんなことに時間を費やしてしまったんだ。こんなことになるならやらなければよかった!貴重な時間を捨ててしまった。』と、全力を尽くしてきた過去を消し去りたくなります。
『過去に戻りたい。』と本気で思うようになるんです。
過去の時間がすべて後悔の時間へと変わっていきます。
でもね、過去に戻ることは誰にもできないんですね。
このことに関しては『なんとかする方法はない。』とみんなあきらめているんです。
取り返しがつかない時間の使い方をしてしまったという現在が残っているだけなんです。
挫折をしてしまい、その事実を受け入れようとするだけで精一杯になってしまいます。
しかもそのことを受け入れたからといって、状況は何も変わりません。
ただただいたくもない現在に自分がいることだけがわかります。
そしてこの現在が未来の自分にも影響します。
足を引っ張るような悪いかたちになって。
なんとかしようとしたいのに、もはや過ぎ去ってしまったことだからどうしようもできない。そのことに関して自分にできることはなにもない。
だから無気力になるんです。
どうすることもできないから。
どんなにがんばったとしても『あのとき』を自分の中でなかったことにできないから。
過去に対してはあまりにも無力だから。
襲ってくる後悔をはねのけることができないんです。
次もチャンスがあることならがんばろうと気力を振りしぼれます。
まだ挽回できる可能性があることなら修正しようと立ち上がることができます。
それが後悔をはねのけてくれるんです。
『気合で勝つ!!』、『精神力で勝つ!!』というように、後悔をバネにして成長もできます。
挫折を乗り越えようとして心を燃やすことができます。
でもね、もう二度とチャンスがなく、ただ終わってしまってどうしようもないことにはそんなことできないんです。
過去を否定し、現実を拒絶し、未来に絶望し、あまりの理不尽さに屈するしかないんです。
やる気なんか出てきません。
気力なんて出てきません。
なにをやったって無駄だから。
現実を受け入れようとする闘いと後悔で疲れはててしまい、そのうち自分が疲れていることにも気づかなくなります。
そしてなんとなくモヤモヤ状態のままわけもわからず生活を続けて、無駄に体力や精神力を消耗させていきます。
そしてリラックスや純粋に楽しめる機会も急激に少なくなり、疲れやすく回復しにくい状態へと突入します。
ただただやる気がでなくなりボーッとしている。
なにをするのもだるく、息をしているだけでもうんざりとしてしまう。
苦しいのになぜ苦しいのかわからない。
自分が無気力であることにも気づかず、原因不明のしんどさに戸惑っている。
ただわかることは絶望という二文字だけ。
あなたは心に重傷をおったまま、その重傷のままで生きていかないといけないという事実に絶望します。
紙で指を少し切っただけなら絶望なんてしません。
時間が経過すると治るってわかっているから。
だけど、腕を事故で失ってしまうと、腕ははえてくることはありません。
腕を失った上であなたはそれを受け入れて、腕のない生活をこれから一生していかなければなりません。
その生活の仕方を身につけることしかできません。
他の人は腕を失うような事故には滅多に合わないのに、よりにもよって自分がなってしまうんです。
腕がはえてくることを期待してしまうんですよね。
これは夢に違いないと思いたくなるんですよね。
だけど、誰よりもあなたがこれは現実だということを自覚しているんです。
これの切り替えはなかなかうまくできないんですよね。
というか、この切り替えが一瞬でできる方が異常なんです。
皆さんは腕が4本の人間になりたいとは思いませんよね?
一時の考えとして『あー、腕が4本あったら速く終わらせることができるのにー。』などは思うこともあるかもしれませんが、真剣に『くそ!!どうして俺には腕が2本しかないんだ!!なんで腕が4本ないんだ!!』と思い、泣き叫ぶ人なんていないですよね?
それはね、最初からなかったからですよ。
途中で失わなかったからなんです。
あなたが今回失ってしまったものは時間です。
これからその時間があなたに戻ってくるわけではありませんし、過去に戻れるわけでもありません。
そりゃー、無気力にもなりますよ。絶望感に襲われますよ。
なにもあなたが弱いからじゃありません。
人間ならなって当たり前。
むしろこれで心が折れずに今まで通りピンピンしている人の方が、どこか人間として壊れてます。
本気で過去を後悔したときは、無気力にもなり絶望もし、心が折れてしまうのは当然です。
だからね、そんなに自分をいじめないであげてください。
心が折れてしまった自分を。
無気力になってしまった自分を。
絶望してしまった自分を。
あなたは弱い人間なんかじゃありません。
むしろ現実と向き合おうとしているから、こんな状態になってしまったんです。
それは誇るべきことではあれ、恥じるべきことではないと思いますよ?
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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