皆さんは教え方を知らない上司の下で働いたことはありますか?
人に教えることって簡単なようで難しいものです。教える技術やテクニックが必要になります。
上司だからといって教え方が上手だとは限らないんですが、これって意外と大変なんですよね。
まずね、
自分がしていることは他人も当然できると思っているんです。
新入社員に対しても、自分を基準に判断するんです。
あれをやってくれという意味で専門用語を使ってくる人もいます。
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その専門用語がわからなくて意味を尋ねると『えっ!?なんで知らないんだ!?』という態度をされることもあります。
その職場ならではのルールもあると思います。そこで働いている人にしかわからない常識ですね。
それを知らなくて外れた行動をすると『なんでこんなことも知らないんだ!?これは常識だろ!?』という態度をされることもあります。
自分の知っていることが常識、相手も知っていて当然と勘違いしているんです。
「なんでそんなことも知らないんだ!教えただろ!!俺の言うことちゃんと聞いてたか!?」と怒ってくる人もいます。
この場合って勘違いしていることも多いんですよね。
教えたつもりになっているだけで、実際には教えてない。
叱られている新入社員の近くで『いやいや、あんた、まだそれ教えてないよ。無茶言うなよ。』と考えている先輩社員がいるときもいます。
その先輩社員が「まだそれは教えてないですよー。」と言ってくれればいいのですが、それを黙っている人も多いんです。
『わざわざ新入社員の肩を持つ必要はない。こちらがにらまれたら大変だ。』と思う人もいます。
叱られてしまうと自分ができないんだと思い込んでしまいます。
他の人はできていることが、自分はできないんだと落ち込んでしまいます。
これね、
落ち込まなくていいことなんですよ?
あなたが全然学ぼうとする気もなく、覚えることを放棄しているときは別ですが、必死で覚えようとしているときに叱られるのはあなたの問題じゃありません。
叱ってくる相手の問題なんです。
上司や先輩の問題なんです。
上司や先輩は部下に仕事を教えるのが仕事なんです。
仕事を覚えてもらうよう導いていくのが仕事なんです。
教えるのが上手な人は本当に、あなたに負担がかからないように教えてくれます。
一緒に行動していたら自然と仕事ができるようになっています。
こんな風に『仕事を覚えられない自分はダメだ!』、『なんだよ!あいつ!いつも偉そうにしやがって!!』とこちらの心に波風をたてません。
それができないのはあなたの責任じゃありません。
上司の責任です。
だからもし、きつく叱られたとしてもそんなに気にすることはありません。
あなたの上司には、あなたを教えるだけの能力がないだけの話です。
その上司はバリバリに仕事をこなして優秀かもしれませんね。
そんな上司に教えられているのに、自分はちっとも成長しないと落ち込むことがあるかもしれませんね。
でもね、
自分でする能力と人に教えてできるようにする能力ってまったく別物なんです。
自分では全然ダメだったけど、指導者としては超一流の人もいます。
自分ではすごい実績があったけど、指導者としては全然成功しない人もいます。
自分でする能力と人に教える能力は別物です。
自分でする能力は90だけど、教える能力は10の人もかなり多いです。
反対に、自分でする能力は20だけど、教える能力が80の人も多いです。
教える能力が低い人は、一般的には器用な人が多いと思います。
必要最低限の指導で自分が覚えてこられたので、部下が覚えられないのは単純に部下の努力が不足しているからだと見てしまいます。自分の教え方に問題があるなんて考えもせず、物覚えが悪い人には必要以上に厳しく責めたてます。それがさらに部下を委縮させていることに気づかずに。
教え方に工夫もせず、誰に対しても同じように教えます。人間は一人一人違うのに、そのことを考えもしません。
また、器用にこなせてしまい苦労した時間が短いので、できない人の気持ちがわからないんです。
極端ですが「ボールが来たらバットをズバッと振って、ガキーンとボールを打って、ダダダダーッと一塁に走れ!!」となってしまいます。
教えている本人はそれでできていたので、それであなたもできると思っています。
教える能力が高い人は、自分では不器用な人も多いです。
必要最低限の指導で自分が覚えてこれなかったので、部下が覚えられるようにアドバイスを送れます。必要以上に厳しく責めたてることもなく、自分の教え方が悪いのかと反省もし、どうすれば覚えてくれるようになるか考えます。
教え方も一人一人に工夫をし、あなたをしっかりと見て、最適だと思える方法を選んでくれます。
自分が覚えられずに苦労した時間も長いので、できない人の気持ちがよくわかります。
「ピッチャーのフォームをよく見て、ボールの出所をしっかりと見極めて、ボールから目を離さず、振りはコンパクトに・・・」と自分ができるようになった経緯も踏まえて教えてくれます。
あなたの上司はどちらのタイプでしょう??
教える能力が低い上司の下には、器用な部下が集まります。
・・・
【集まる】というより【残る】ですね。
教える能力が低い上司にふるいにかけられ、器用に覚えられる人だけが残ります。物覚えが悪い人は去っていきます。
あなたの周りの先輩たちは、そんな優秀な人たちの集まりかもしれません。
そしてそんな先輩たちも教え方が下手です。自分は教え方が下手な上司の下で仕事を覚えたので。
教え方を知らない人に囲まれて仕事を覚えるのは大変なことです。
新しいことを覚えるだけでも大変なのに、人間関係にも悩まないといけません。
『自分はダメだ。』と落ち込んでしまうこともあるでしょう。
でもそれは誤解です。
あなたがダメなんじゃありません。
部下に仕事を教えるという能力を持っていない上司がダメなんです。
あなたではなく、相手の能力が足りないんです。
ひどい言い分ですが。。。
でも本当にこれなんです。
教えるのが上手な人ならあなたに負担をかけることもなく、あなたは仕事を覚えられます。
そもそも、こんなにもあなたに負担をかけている時点で悪いのは上司です。
教え方を知らない人に教えてもらうのは大変ですが、『自分はどうしてこんなにダメなんだ。』と思いそうになったときは、『ああ、この人は教えるのが苦手な人なんだな。』と思ってみましょう。
あなたは自分の責任だと思っていますが、あなたの問題ではなく相手の問題のことも多いんですよ?
あまり振り回されないようになりたいですね。
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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