皆さんは自分になにか才能があると思いますか?
他の人には難しいことでも簡単にできたり、それに対しては誰よりも時間を費やして努力をしたことがありますか?
周りの人間よりそのことに関しては飛び抜けていて、自分には才能がないなんて思ったことがないような特技はありますか?
そしてそれが井の中の蛙だったことを思い知ったときはありますか?
僕にはね、生まれつきの才能なんてなにもないんです。
才能といっても人よりほんの少し、頭半分だけ出ているだけで、他の人を圧倒するような才能は持っていなかったんですね。
むしろ才能があると思っている分野でさえそれで、他に関してはいつも下から見上げる側でした。
周りはどんどんと伸びているのに、自分は同じスピードで伸びることはできませんでした。
周りにおいていかれないように必死に走っているのに、差は開くばかりで「待ってくれー!!」と叫んだり、「いかないでくれ!!」と手を掴んで邪魔をしたり。
自分はこれ以上速く走れないのに、周りは普通に走って行くんです。
おいてけぼりをくらって誰もいなくなってしまいます。
この距離ってどうすれば短くなるんですかね?
「手を抜いて走っているだけだ。お前も速く走れる!」???
そんなわけありません。
こっちも全力疾走です。手なんか抜いているわけがありません。むしろ速く走れる人よりも努力してます。
おいていかれないように必死です。
それでも周りから引き離されるんです。
ただね、この場合はショックはさほど大きくないんです。昔から才能がないことを自覚できているから。
そりゃーもちろん、才能はあるにこしたことはないと思いますが、自分のみのほどをわきまえているのでショックも少ないです。
一番ショックを受けるのは井の中の蛙パターンです。
ひとつのことを努力して、周りをどんどん引き離し、『自分のレベルについてこれるやつなんて誰もいない!』、『自分には圧倒的な才能がある!』と信じて疑わなかったのに、それが狭い世界だと思い知ったときです。
本当の天才に出会ったときです。
自分の才能が、凡才であったことを理解します。
いわゆる挫折です。
自分がいくら努力してもなかなかたどり着けない場所に、なんの苦労もなくたどり着ける人がいます。
自分がこれから一生がんばったとしてもたどり着けない場所に、その人は当たり前のように存在しています。
今まで周りと比べて劣っているとは思ったことはなかった。
むしろ自分の才能を誇らしく思い、才能のない人間に憐れみさえ持っていたのに、今度は自分がそっちの位置にいることがわかったんです。
『才能もないのなら努力しても意味がないのに。みっともない。』と思っていたのに、自分も結局才能がなかったんですね。
『なんでこの人たちは才能もないのに必死で努力してるんだろう?』と思っていたのに、自分も同じことをしていたんですね。
ここで二つのパターンにわかれます。
絶望してあきらめるか、執着してがんばるか。
どちらにしてもすぐには決められず、葛藤があります。
あきらめたら今までのことがすべて無駄になり逃げたように感じるし、がんばったところでその人たちには一生勝てないことを理解してしまった。
あなたにとっての一番最高の結果は、今までどおり努力をしていたら周りを圧倒できるようなポジションで、一番であり続けることだったんです。
あきらめてしまったらそれこそ、永遠に一番になれる機会は失われてしまいます。
かといって続けても、あの人たちには絶対追いつかない。その次のポジションで満足するしかない。
どちらを選んでも、あなたにとっての最高の選択ではないんです。
なまじ、今までその生活ができていただけに、その次のポジションでは納得できないんです。
今までの心地いいポジションを知っているだけに、二番手、三番手では満足できないんですね。
贅沢な悩みですねー。ほんと、うらやましくなります。
でも、悩んでいる人にとってはこれは許しがたいことなんです。
自分を凡人だと認めると今までの人生を否定することになってしまいます。
(敵わない人がいるってだけで、全然凡人ではないわけですが。。。一番を目指していた人、一番だった人にとっては、それ以外は凡人なんですね。)
今までは『才能がないならもっと努力をしろ!!』って他人に対して思っていたのに、いざその立場に立ってみたら、それがいかに無駄なことかがわかるんです。
『もっとがんばれ!!』と思っていたのに、いかにその人たちががんばっていたかがわかるんです。
残念ながら世の中には才能の違いはあります。
スタート地点からして平等ではないですし、走り出してからのスピードも同じではありません。
何かに一心不乱に取り組んでいれば、凡人と才能の壁がわかるときがあります。
その壁を見たときに自分は凡人なんだということに気づきます。
最終的にはね、自分には才能がなかったことを認めないといけないんです。
『あの場所までたどり着けるのは選ばれた一部の人間だけだ。自分は選ばれなかった人間なんだ。』と。
物語とかならここから努力や根性でなんとかなるものなんですが、そんなに都合のいい世界ではありません。
努力や根性を搾り出してしまった先にあるのが才能の壁なんです。
夢のない話になってしまいましたが・・・
どんなにがんばっても望んだ結果にならないことはあります。
すべてをかけても叶わない願いはあります。
だけど問題は、そこからどう生きるかではないですか?
現実と向き合うのは時に苦しさをもたらします。
それでもそれに向き合うことができたとき、また違った世界があなたの前に広がっていると思いますよ?
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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