頑張りすぎ注意!「みんな頑張って生きているんだ!」って言葉の罠!

皆さんは「みんながんばって生きているんだ!」って言葉、耳にしたことはありますか?

職場の上司や学校の先生といった自分を指導する立場の人であったり、自分の家族や友人といった近しい人、はては自分のことをよく知りもしない他人であったりと、言ってくる人は様々です。

 

この言葉って「みんながんばって生きているんだ!」という意味だけで終わらないですよね。

ようは「みんながんばって生きているんだからお前もがんばれ!!」って言っているんです。



みんながんばって生きている・・・すごくきれいでいい言葉ですが、これって本当ですか??

 

 

僕はね、この言葉、なかなか肯定的には捉えられないんですよね。

 

僕は挫折して心が折れてしまって、ただただ無気力になって、『死にたい!』とすら思えなかったときに、この言葉を父親から言われました。

彼女と色々あったときで、職場でもうまくいかなくなったようなときで、「もう辞めたい・・・」と話したときに言われました。

 

 

「みんながんばって生きているんだ!!甘えるな!!」って。

 

 

突然「辞めたい・・・」と言い出す息子が理解できなかったんだと思います。

彼女のことは家族には隠していましたし、職場でうまくいかなくなったことも家族に隠していました。よけいな心配をかけたくなくて。

でも僕はそのときは冷静ではありません。

 

 

『ああ、この人、わかってくれないんだ・・・』

 

 

そして次に出た言葉が「死にたい・・・もう死にたい・・・」でした。

多分初めて自分が『死にたい』と思っていたんだと気づいた瞬間です。

それまでは死にたいという言葉なんて、僕の辞書からは削除していました。

 

多分生まれて初めてこんなにも取り乱す我が子を見たんだと思います。父親も母親もものすごくかわいそうな表情をしていました。

以前に『泣くのは恥ずかしいこと?すぐに泣いてしまう自分が情けない。』という記事で書いたのですが、僕は人前で泣くのは悪いことだと思っていました。

 

だから成人するまでは、親以外では誰も僕の泣いているところを見たことはありません。

成人してからは親の前でも泣かなくなりました。

 

そんな僕が大号泣しているんです。

涙が止まらないくらい次から次へと流れているんです。

ただ「ごめんなさい。」、「死にたい。」と言いながら。

 

ホラーです。

 

 

実際には何分間泣き続けていたのかはわかりません。

1時間以上泣き続けていたのかもしれないし、10分程度だったのかもしれません。

 

そして涙も落ち着き、少し冷静になってきた僕に対して父親は言います。

「いいか、○○(僕の名前です。)。生きていくっていうのは大変なんだ。お前だけががんばっているんじゃない。俺だってがんばっているし、他の人だってみんながんばって生きているんだ。仕事でつらいことがあっても辞めてしまったら食べていけなくなるし、母さんだってがんばってお前を育ててくれたんだ。・・・」その後も父親の説得は続きますが、僕の頭には入ってきません。

 

 

『えっ!?』

 

って疑問だけが頭の中を支配していました。

 

 

『それってがんばってないじゃん!?』

 

と頭の中で大きな声が聞こえました。

 

 

食べて生きていくために仕事をがんばる??

 

『仕事なんてやって当たり前じゃん?上司に怒られたら次は怒られないように勉強するのは当たり前だし、客からクレームが来たら謝罪をして頭を下げる。むかつく先輩に愛想よく振る舞うのも当然だし、全然やる気のない後輩を引っ張るのも当然じゃん!?資格勉強?それがあったら生活が有利になるんだから、そんなのがんばりでもなんでもない。そもそも仕事なんてみんなしてるし、みんなしてることはがんばりとは言えないだろ?当然のことじゃん!?ただの義務じゃん!!そんなのでがんばっているなんて言葉を使うな!!』と思いました。

子育てにしてもそうなんですよね。




生きていくために行動していくのは人間として当然のことであって、それをがんばりや努力という言葉で表現するなと思いました。

それ以外の部分で、他の人がしていないことで、どれだけそれについて真剣に考え、時間を費やし、行動してきたかががんばりだと思っていました。

 

というか今もこの思考は変わりません。

 

 

みんなと同じことをやっているうちはがんばりでもなんでもないんです。ただの生活です。

 

 

僕の思考回路はこれなんです。

皆さんはどうですか??

僕の思考回路の人はいませんか??

もし僕と同じ思考回路の人がいるのなら注意してください。

 

実はこれ、いい思考回路ではありません。

 

 

いつかがんばりすぎて疲れ果ててしまう人の思考回路です。

 

 

その人にとっては他人のがんばりや努力は、自分からすればがんばりや努力じゃないんです。

して当然の当たり前のことなんです。

 

そしてこういう思考回路の持ち主は常に『がんばらなくちゃいけない!』という気持ちを心の中に飼っています。

そしてもっとがんばれない自分に怒りを持っています。

 

 

この思考回路は心にプレッシャーを与え続けているんです。

 

 

だって、

 

『今日も一日仕事をがんばった!!わたしは偉い!!』と思える人と、

『今日も一日仕事しかしなかった。がんばらなかった。』と思える人、

 

どちらの方が自分に自信を持っているかわかりますよね。

 

 

同じ仕事量をしていても『がんばった!!』、『何もしなかった。』と自分の評価が違うんです。

『何もしなかった。』思考の人はがんばっていることに気づいていないんです。

 

 

その癖、がんばることに対しては人一倍意識している。

 

それが『もっとがんばらないと!!』です。

 

 

この状態になってしまうと自分のがんばりに満足しないんです。

常に『もっともっと!』と自分に要求します。

そしていつか過労で倒れます。

 

そこからがまた地獄です。

 

過労で倒れた自分に『これぐらいのことで!!』と責め立てます。

『倒れるまでよくがんばったな。』なんて労いの言葉は頭の片隅にもありません。

『がんばれなかった。』と自分に失望するんです。

 

 

あのね、あなたはがんばっています。

 

 

がんばっていないとこんなに疲れません。

 

 

過労で倒れません。

やる気がゼロになりません。

 

 

むしろがんばりすぎです。

 

 

そこまでがんばれる人はなかなかいませんよ?

 

 

あなたは特に自分に厳しく、自分をほめることが苦手なのかもしれません。

でも、がんばったということだけは、こんなときぐらい認めてあげたらいかがですか?

 

 

心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。

 

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