3月、卒業シーズンですね。
春は出会いと別れの季節と言われています。時系列的には別れと出会いの季節のほうが正しいのでしょうか?3月に別れ、4月に出会いが待っています。
なかでも自分にとって一際大きい人生のターニングポイントが卒業でしょうか?
保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、社会人になっての人事異動といった節目節目に卒業という言葉が付きまといます。
卒業とは巣立ちのことですよね。今までいた学び舎から新しい場所へ飛び立つための儀式です。
社会人になってからは別ですが、学生時代は同じ場所に留まることを許されていません。いつまでも慣れ親しんだ場所で、いつまでも同じ生活をすることはできないのです。
今の場所が嫌で卒業が待ち遠しいと望んでいる人、今の場所が好きで卒業が怖いと恐れている人、ただ単なる儀式として無感動の人、色々いると思います。
ただ、共通して言えることは
今までの生活との別れを意味します。
今までの生活には二度と戻れません。
一般的には中学校から高校への卒業が人生で一番初めにやってくる大きな別れでしょうか?幼いころから受験で戦ってきた人は別ですが。
小学校と中学校が同じだったのに高校で別れてしまった同級生はいませんか?
義務教育ではないので高校に行くには、まず高校に行くのか高校に行かないのかを選択する必要があります。そして高校に行くことを決めても自由に入学できるわけではありません。自分に合った高校を見つけ、入試に合格する必要があります。
自分で選択をしないといけないんです。
今までは同じ方向をみつめていたのに、それぞれの道を歩き出すんですね。
その選択で多くの人たちと別れを経験することになると思います。
高校、大学、就職も同じです。
自分でどこに行きたいか、どこなら行けるのかを選択し、自分の道を歩んでいくんです。
卒業は別れと言われていますが当たり前ですよね。
だってあなたは世界に一人しかいないんだから。あなたとずっと同じ選択をする人は少ないでしょう。
そこで別れが待っています。
出会いと別れ・・・
今まで出会った人とは必ず別れる運命にあります。
結婚式でも「死が二人をわかつまで。」と誓いを立てるカップルがいますが、永遠に一緒にいることはできません。
別れとは寂しいものです。ともにすごした人だけでなく、長くいた場所との別れも寂しい気持ちになります。
ですが生きているうちは別れから逃れることはできません。
卒業には期待と不安が混ざっていると思います。
何か新しいことに挑戦したいと思っている人は期待のほうが大きいでしょうし、今のこの生活が気に入っている人は不安のほうが大きいでしょう。
今までの生活が卒業することにより変わります。いつもの日常が変化するんですね。
今が幸せであればあるほど、安定していれば安定しているほど、日常が変化するのは怖いことです。
そして卒業して一番の変化は人間関係ではないでしょうか?
よく遊ぶ仲の良い相手なら別ですが、特にそれほど仲が良いとは言えない相手とは会う機会は減少するでしょう。
違う道を歩くことになった人とは簡単に会うことはできません。買い物をしていてバッタリ会うといったことはあるかもしれませんが、意図して会うことは難しくなります。お互いに会おうとする気持ちが必要になるのですが、道が違うようになるとその理由を作るのも難しいんですね。特に理由もなく会いに行くのも気が引けるというか。
今までは当然のように会えていた人にも、なにか理由をつけないと会いにくくなります。
親しい相手なら理由もまだ作りやすいですが、ただ同じ空間をすごしていただけの相手にはその理由を作るのも難しいです。
もう二度と会えない人もでてくるでしょう。
(余談ですが、好きな人や気になる人がいる場合は、卒業前に関係を築く努力をしたほうがいいですよ。卒業してからもチャンスがあると思っていては逃してしまいます。違う道に進む人とは卒業後にそんなチャンスはおとずれません。)
それは寂しいことですね。それが一人や二人ならまだしも、数十人単位になってくると喪失感もでてきます。
今まで慣れ親しんだ場所からの別れ、それはとても寂しいことです。
今後の自分を想像して不安にもなるかもしれません。今より良い生活になるかもしれませんが、今より悪い生活になるかもしれません。
自分のタイミングで卒業をできたら一番なのですが、時間制限があり、覚悟が決まっていないうちに強制的に卒業させられることもあります。
卒業をすると今と同じ空間には二度と戻れません。
でもこの卒業はあなたが生きていくうえで必要なことなんです。
同じ場所にとどまっていたら手に入らないものがあります。
あなたは、あなたたちはそれを手に入れるためにそれぞれの道を進んでいくのです。
あなたたちは今の場所では手に入らない何かを未来に手にすることができます。それの積み重ねが成長と呼べるものになるのではないでしょうか?
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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