皆さんは自分の無力さを体感したことはありますか?
今の状況を改善したくて全力で取り組んでいるんだけど、それでも成果がでなくてむしろ状況は日を追うごとに悪くなる。
なんとかしたいのに『自分ではどうにもならない・・・』と自分の力のなさを嘆いたことはありますか?
これって本当につらいですよね。
だって、自分に力があったら解決している問題なんだから。
何も難しい問題ではありません。自分の能力さえあれば解決しているんです。
自分に能力さえあればこんな風に悩んだり、しんどくなったりすることがない単純な問題なんです。
でもそれが自分にはないんです。
どんなに精一杯がんばっても、今の自分には解決する能力がないんです。
能力さえあれば解決できる問題なのに、その能力が欠けているんです。
そうなるとこの問題を解決する方法は一気に難しくなってしまうんですよね。
簡単な手段と方法があるのにその条件を満たしていません。
簡単な手段と方法を自分はまだ使えません。
そうなるとどうしても回り道が必要になります。
一番簡単なのは自分がその条件をクリアできるようになるようがんばることです。
だってその条件さえクリアできたら解決することは目に見えてます。自分が無力だから解決できていないだけなんですから。
力さえあれば簡単に解決です。
でも、その能力を手に入れることがすごく難しいんです。
自分が今まで生きてきて必要としなかった能力です。(もしくは今でもあなたには普通の人よりもその能力がありますが、それよりもさらに上を求められています。)
少しくらいの努力やがんばりで簡単に手に入るような能力じゃないんです。
そんな緩い条件で手に入る能力ならあなたはもう手に入れて、問題もとっくに解決できています。こんな風に疲れたり悩んだりせず、その問題は過去のものとなっています。
一日や二日必死でがんばったら手に入るような簡単な能力ではありません。
何年も何十年も必死でがんばっても、それでも自分には手に入らない能力のときもあります。
そんな能力を自分は今すぐにでもほしいんです。
無理ですよね。どうにもならないことです。
でもどうにもならないで済ませたくないんです。
あなたは『何とかしなければいけない』と思っています。
だからできない自分にイライラしながらも、少しでも今の状態が改善するようにがんばり続けます。
何度ももがき苦しみ、その怒りは自分自身に向くようになります。
できない自分を憎むようになります。
他人のせいにできたらよかったんですけどね。
自分にはできないことなんだと受け入れることができたらよかったんですけどね。
それができなかったからあなたは自分の無力さを体感しているんです。
すべてを自分の責任にして『できない自分が悪いんだ!!』と思い込みます。
自分を罵倒して自分のことがどんどん嫌いになっていきます。
そんな日々を過ごします。
心への負担がないわけがありません。
あなたはね、もっと周りや環境のせいにして、自分への負荷を減らしてもよかったんですよ。
そこまでの責任を背負いこむ必要はなかったんです。
なにもかもを周りのせいにして愚痴を言って、文句を言って、怒りを爆発させて・・・そうしてもよかったんです。
でもあなたはそれができなかったんですよね。
無力感ってね、責任感の強いがんばり屋さんに多いんです。
そもそもがんばりきってしまわないと無力感なんて感じません。
自分の能力の限界を知らないと無力感なんて感じるわけがないんです。
自分のすべてを出しきっても届かないことがわかったから、あなたは無力感を感じているんです。
この無力感の厄介なところは、自分の中でウイルスのように急速に広がってしまうことです。
一つのことができなかっただけなのに、『あれもできない』、『これもできない』、『そんなこと自分にできるはずがない』と自分の能力をすごく過小評価します。
そしてできている部分には目がいきません。できている部分は無視してできていないことを数えるようになります。
でもね、このできている部分がすごく重要なんです。
無力感が強ければ強いほど見えなくなっていく部分なんですが、このできている部分というのが無力感を消滅させてくれます。
あなたの周りに『この人はなんでここまで自身満々なんだろう?』と思うような人はいませんか?周りと比べて飛びぬけてすごいわけでもないのに、なぜか自分は人よりもできると思い込んでいる人はいませんか?
あれってね、できている部分を数えているからなんです。できていない部分は無視しています。見えていません。
今のあなたとは対極の位置にいる人です。
でもね、本当にその人とあなたは能力的に対極の位置にいますか?
その人ができないことであなたができていることはありませんか?
精神的には対極の位置にいても、能力的にもそうとは限りません。
むしろそうじゃないケースの方が多いです。
あなたは本当に無力ですか?
無力感に襲われているときに自分のできていることに目を向けることは本当に難しいです。
元々バランスを保っていたものが衝撃を受けて崩れてしまったのだから、それを元通りにしようとするのはすごく大変です。
でもね、できていることを数えようとしてみてください。
できていない間もコツコツと積み上げてきたものがあるでしょう?
それを拾い上げ自分をほめてあげてください。
現状維持にもならなかったかもしれませんが、あなたのそのコツコツがなかったらそれはとっくに終わっていたかもしれません。
無力な自分をほめるなんてあなたにとっては苦痛かもしれません。
それでも、今までがんばってきたのは、他でもないあなたなんです。
自分のことを無力だと思い込んでしまうほどがんばってきたのはあなたなんです。
そのがんばりまで否定しなくてもいいのではないですか?
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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