皆さんは助けたがり屋さんと出会ったことはありますか?
一般的には面倒見がよくて人のために色んなことができるいい人として、好印象を持たれることが多いです。
周りのために動いて、「いつでも力になるよ!なんでも言って!」という人の力になることが好きな人です。
でもね、この助けたがり屋さん、ときとして面倒な存在になります。
それは、助けを求めていない人にとってです。
簡単に言うとただの出しゃばりくんになります。
あまり親しくもない人に(ほぼ初対面の人に)
A「なんでも相談に乗るよ!」
B「はい。」
A「なにか悩んでいることあるんだろ?」
B「うん。」
A「ほら言ってごらん!」
B「うん。今は大丈夫です。」
A「遠慮しないで言って大丈夫だから!」
B「はい。」
A「それでどうしたんだ?」
B「・・・」
A「悩みは話した方がいいんだよ!早く言ってみな!」
B「えっ・・・」
A「俺なら助けられるから!ほら!」
B「・・・」
A「君のためを思って言っているんだ。誰かに話した方が気が楽になるんだから!」
B「ありがとう。でも大丈夫。」
A「大丈夫じゃないって!ほら早く内容言わないと!言ってくれないと助けられるものも助けられないよ?」
B「・・・」
A「黙ってないでほら!勇気を出して!」
B「・・・」
といった言動をする人も中にはいるんですよね。
これってAさんはBさんのことを考えていると思いますか?
考えてないですよね。
Aさんは自分の『誰かを助けたい!!』という欲求の相手としてBさんを選んでいるだけです。
Aさん自身はBさんのことを想って・・・と思っていますが、違います。
Aさんの自己満足のエサにBさんをしたいだけなんです。
AさんがBさんを助けるのではなく、Bさんに助けてもらおうとしているだけです。
思いやりのある人は、『Bさんが困っているから、力になりたい。』というように主語が相手になります。
Aさんも自分のことをそのように認識しています。
でもね、Aさんの場合は本当は違うんです。
『自分が人を助けて承認欲求を満たしたいから、Bさんには困っている人であってもらわなければいけない。Bさんが悩みを言わないと自分の欲求が満たされない。ただのエサのくせになんで美味しく食べてもらおうという考えができないんだ!!』というようになります。
主語は自分で思いやりではなくただの自己満足です。
相手のことを考えていないだけでなく、自分の欲求を満たすためだけに利用しようとしているだけです。
純粋に思いやりから行動する人もいます。
その場合はAさんの対応は下記のように変わります。
A「いつでも相談に乗るよ。」
B「はい。」
A「今ここで話せるかな?」
B「・・・」
A「無理しなくていいよ。今は話せないことなんだね?」
B「うん。」
A「わかった。じゃあ話したくなったらそのときに話してくれてもいいよ。」
B「はい。」
という言動になります。
出しゃばりくんになっていないでしょう?
自己満足の助けたがり屋さんはBさんのことを全然考えず、自分のことしか考えていないことがわかると思いますが、思いやりのある人はBさんのことを中心に考えていますよね。
自己満足のための助けたがり屋さんは、自分のことを過大評価している人が多いです。
『わたしなら助けてやれる。』、『僕なら助けてあげられる!』といった思考です。
信頼関係ができてもいないうちからズカズカと距離を近めてきます。
本当に苦しんでいる人からしたら『ありがたい。』と思うよりも、『いやいや、あなたなめているんですか?あなたごときが私の人生を救えると思っているのか?あなたが簡単に思い浮かぶようなことを私がいままでなにもしてこなかったとでも?私の人生はそんなに軽くない!侮辱するな!!』ってなります。極端に思うかもしれませんが、こういう風に考えたこと、僕はあります。
そして自分の手に負えないことだとわかると、すぐに離れていきます。
そしてそのことに対してなんの後ろめたさももちません。
すぐにあなたのことを忘れ、次の相手を探します。
こちら側にも助けてもらう人を選ぶ権利はあります。
純粋な思いやりからくる人は、ズカズカとあなたの領域に足を踏み入れません。
あなたの様子を伺いながらよりそい、あなたのペースで助けを求めてもらえるような空間を作り出します。
自分ではなく、あなたのことを考えて、あなたを優先させた思考になります。
(ちなみにでしゃばりくんは心が元気な人が多く、思いやりのある人は心が疲れることが多いです。)
そして自分の手に負えないことだとわかっても、あなたからはなかなか離れません。いつでもサポートできる位置に待機してます。
そしてもし思いやりがある人が本当に手に負えなくて、自分を守るためにあなたから離れていくとき、その人は罪悪感でいっぱいになります。抱え込まなくてもいい量の後ろめたさを背負います。
そしてあなたのことを忘れることはありません。
自己満足と思いやりは全然違います。
自己満足の人に助けを求めてしまうと、あなたはよけいに傷ついてしまうかもしれません。
あなたに思いやりがありすぎると、疲れて潰れてしまうかもしれません。
自己満足は自分を軸に、思いやりは他人を軸した考え方です。
助けてもらいたい状況でも、相手を選ぶ権利があなたにはありますよ。
心優しいあなたの人生が幸せに包まれますように。
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